管理人のイエイリです。
建設業界ではBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)の普及が進んでいますが、まだBIMのことを知らない設計者も多くいるようです。まして、一般のマスコミにはほとんど知られていないでしょう。
ところが、4月13日のTBSラジオ「森本毅郎・スタンバイ!」の「現場にアタック」というコーナーで、
ナ、ナ、ナ、ナント、
BIMが大々的に
取り上げられたのです。その中で、IAI日本の代表理事、山下純一さんと私のコメントが放送されたのです。
私は先週、「原発の事故解明にBIMを!ITを震災復興に生かせ」という記事を日経BP社の建設専門サイト「ケンプラッツ」に寄稿していた。4月12日の夕方、ひと仕事終わってくつろいでいるとき、TBSラジオのディレクター(?)さんから突然、電話がかかってきたのでした。
「BIMとはどんなものか」「建設業界ではどう使われているか」「原発の事故解明ではどう役立つのか」など、いろいろ聞かれた後、「イエイリさんにラジオで説明してほしい」ということになったので、ビックリ!
といっても、ラジオ局に出かけて収録するわけではなく、マイクは私のiPhone。しかもナマ放送ではありません。つまり電話取材を録音し、それを後で編集して番組を作るというわけです。
20年以上、マスコミの末席で仕事をしてきた私ですが、ラジオの取材というのは初めてで、緊張しました。本収録は、午後9時過ぎから始まり、女性キャスターの山崎景子さんの取材が始まりました。
TBSラジオのウェブサイトにあるキャスター、山崎景子さんの紹介ページ |
「CGとBIMはどう違うんですか」。BIMのセミナーではいつも、「CGは電子ハリボテのように表面に見える部分だけを作ったモデル、BIMは壁裏の見えない配管や柱まで建物を忠実に作ったモデル」という風に説明しているのですが、一般リスナー代表のキャスターには分かりにくいようでした。
30分くらいあれこれ話した後、どの番組で放送されるのかを聞くまでもなく、取材が終わりました。そして、翌日の朝9時過ぎ、再びiPhoneが鳴りました。今度はBIMの取材で時々お世話になっている設備系BIMソフトベンダーの方からです。
「朝のラジオで、突然、イエイリさんが出てきたのでビックリしたよ~」とのこと。私自身はその番組を聴いていませんでしたが、TBSラジオのホームページでその内容をすべて知ることができました。
番組の内容が記録された「現場にアタック」のページ。TBSラジオのウェブサイトより |
私のコメントは、昔は1人の棟梁が建物全体を把握して建設していたのが、建物が複雑化した結果、躯体や設備が専門化して全体を把握できにくくなったことと、建物全体の構造を分かりやすく表現するのにBIMが役立つ、といったことが“採用”されていました。
取材の時は果たしてBIMについてどれだか分かってもらえたのかが不安でしたが、山崎さんのコメントの部分でうまくまとめられているのに感心した次第です。山崎さん、どうもありがとうございました。
また、山下さんのコメントは原発の事故対策にBIMを使うことで分かりやすくなり、汚染水のシミュレーションなどもしやすくなるという、
BIM界の「重鎮」
らしいものでした。
ついにラジオ番組でも放送されるようになったのは、BIMの普及を物語っているのではないでしょうか。今度はテレビ番組や映画で取り上げられることを祈りたいですね。