管理人のイエイリです。
昨日(4/27)、東京・恵比寿でテクラ主催の「テクラ・ユーザーディ2011」が開催されました。当初は4月8日に予定されていましたが、東日本大震災の影響で延期したものです。
メーンテーマは同社の詳細設計用BIMソフト、「Tekla Structures 17.0」の新機能紹介です。従来の鉄骨造の詳細設計機能は、H鋼などのモデリングがよりリアルになり、日本向けの図面作成機能が強化されるなど、地道な改良が進んでいました。
開会のあいさつをするテクラ代表取締役社長の宮本信太郎さん(左)と会場を埋めたテクラユーザー(写真:家入龍太) |
さらに、今回の新バージョンでは、
鉄筋コンクリート造
の詳細設計が可能になりました。
日本の配筋指針である「鉄筋コンクリート造配筋指針・同解説2010」(日本建築学会)に基づいて3次元で配筋設計できるほか、鉄筋のピッチ変更に連動する「鉄骨貫通孔作成コンポーネント」や、日本でよく使われるあばら筋や柱頭補強筋などの配筋部品集である「配筋コンポーネント」を用意するなど、充実した内容となっています。
日本の指針に基づいて配筋を行える機能が新規に搭載された(資料:テクラ) |
構造部材のBIMモデルと工程表作成ソフト「Tekla Structures Construction Management」を連動させて建方順序を決めたり、時間当たりの作業能力から工程表を自動的に作成したりと、施工段階での工程管理に役立つ機能も強化されました。
このほか、BIMモデルデータをトリンブル社の「フィールド・コントローラー」という測量機器に入力して、図面通りに正確な墨出しを行ったり、現場での変更を図面にフィードバックしたりする機能も搭載されました。
BIMモデルと工程表の連動機能が強化(資料:テクラ) |
BIMモデルデータを「フィールド・コントローラー」に入力し、現場での墨出しに使うイメージ(資料:テクラ) |
途中の休憩時間では、Tekla Structuresを使って設計された、アラブ首長国連邦のザイド大学アブダビ校の学生募集用ビデオが上映されました。開校は今年7月だそうです。
開校前にもかかわらず、ビデオでは黒いレースを全身にまとった女子学生が授業を受けたり、キャンパス内の通りを楽しそうに歩いたりするキャンパスライフが紹介されていました。
それもそのはず、この学生募集用ビデオは、
ナ、ナ、ナ、ナント、
バーチャルリアリティー
で作られていたのです。
Tekla Structuresで設計したザイド大学アブダビ校(資料:テクラ) |
キャンパスライフを紹介した学生募集用ビデオ(資料:ザイド大学) |
よくぞ、ここまでリアルに作ったと思うような内容です。ご興味のある方は、YouTubeにもアップされていますので、ぜひ見てくださいね。