管理人のイエイリです。
公共工事の建設現場では、打ち合わせ簿や工事写真、施工体系図などの文書・写真の管理が大変です。
JV(共同企業体)が施工する現場では、国土交通省の標準形式に基づいた書類が使用されていますが、その種類は500近くにものぼるそうです。
これだけ多くの書類があるだけでなく、現場では設計変更の記録やその承認がひんぱんに発生します。さらに工事にかかわる複数の企業、発注者、監理技術者など多くの参加者がいるため、書類の承認ワークフローが非常に複雑になっています。
この状況を打開しようと、鹿児島市に本拠を置く現場サポートとサイボウズは5月19日、建設業向けの情報共有サービスの提供を始めました。
ナ、ナ、ナ、ナント、
工事書類管理をクラウドで
行ってしまおうというサービスなのです。
その名もズバリ、「現場クラウドforサイボウズ Office」。文書の作成から承認、管理、スケジュール調整など、これまで手間ひまがかかっていた業務管理を建設業専用のクラウドサービス化したものです。
現場クラウド for サイボウズOfficeの構成(資料:現場サポート、サイボウズ。以下同じ) |
使い勝手のよさで定評のあるグループウェア「サイボウズ Office」を“ポータルサイト”のように位置付け、帳票作成や文書回覧、文書管理などのシステムと連動させた仕組みです。
サイボウズが得意とする施設予約と連動するスケジュール管理や、アクセス権管理、ユーザーインターフェースなどの機能により、現場での情報共有がしやすくなっています。
書類の回覧、承認機能 |
「現場に行きたくても忙しくて行けない」という発注者のために、写真管理ソフトのとの連携もできるようになっており、現場で写真管理ソフトを使って工事写真を整理するだけで、自動的にクラウドにアップロード。発注者はいつでも最新の写真を見ることができます。
写真管理ソフトとも連動する |
文書作成を効率化するため、国土技術政策総合研究所の「土木工事共通仕様書」が適用される請負工事に用いる帳票様式の
118帳票全部を標準搭載
していることも大きな特徴です。
豊富な帳票を標準装備。左は打ち合わせ簿、右は施工体系図 |
このサービスによって受発注者や関連企業の間でコラボレーションが加速すると、現場業務は相当、効率化できそうですね。