風解析との連動やモバイル化も!GISコミュニティフォーラムで発見
2011年6月6日

管理人のイエイリです。

先週の6月2日と3日、東京ミッドタウンで「第7回GISコミュニティフォーラム」(主催:ESRIジャパンユーザ会)が開催されました。

6月1日に行われたプレカンファレンスを含めると、100以上もの講演と、約40のGIS関連企業や大学、研究機関が出展した展示会が同時に開催され、最新のGIS活用に関する情報が集まりました。

私も3日の「新エネルギー分野におけるGISの利活用」セッションで「東日本大震災後の自然エネルギー活用とGISの役割」と題して講演しました。

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「新エネルギー分野におけるGISの利活用」セッションの会場(写真:家入龍太)

展示会場でまず目に入ってきたのは、環境GIS研究所のブースにあった

 

GISで風環境を予測

 

する「Airflow Analyst」(開発元:リアムコンパクト)というシステムでした。

数値流体解析(CFD)とGIS技術を統合し、ArcGIS上で風の流れをシミュレーションできる“GIS業界初”のエクステンションソフトとのことです。

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CFDとGISを連動させた「Airflow Analyst」の展示(写真:家入龍太)

数十km四方から数十m四方の建物と様々なスケールの解析に適用できるため用途は幅広く、風力発電所の立地計画やビル風の強風対策、微気候調和型まちづくりなどに使えるそうです。まるでBIMモデルを使って解析を行うのと同じような感覚ですね。

また、iPadやアンドロイド端末などでGIS上のデータを入出力できるモバイル化も進んでおり、これから発表されるシステムなども展示されていました。広域な施設の維持管理や災害時の被災地情報の発信などに、使いやすくなりそうです。

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モバイル化が進むGISシステムの例。左は応用技術のブース、右はESRIジャパンのソリューション展示コーナー(写真:家入龍太)

GISのデータを3Dで可視化するシステムも極東貿易のブースで展示されていました。AR(拡張現実感)とVR(仮想現実感)を統合した

 

MR(Mixed Reality)

 

というものです。サイコロの目のようなターゲットが表示された台を、二つのレンズを備えた機器で除くと、街並みや風解析結果などがまるで模型のように立体的に見えました。

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極東貿易ブースで行っていたMRのデモンストレーション。サイコロの目のようなターゲットを表示した台を除くと街並みや風解析の結果などが立体的に見える(写真:家入龍太)

GISは解析ソフトやMRのような可視化ツールと連携したり、携帯端末で使いやすくなったりしつつあるようですね。今後、BIMとの連携もますます注目したいと思いました。

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