管理人のイエイリです。
BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)の普及により、CGによるプレゼンもだんだん珍しくなくなりつつあります。
これからはクオリティーで勝負の時代ですね。しかし、建物内外の照明や採光などの光環境を写真画質並みのCGで表現するとなると、パワフルなパソコンが必要なうえ、数時間かかるのが普通でした。
清水建設はこのほどクラウド方式による「超高速可視化プレゼンテーションシステム」を開発しました。
外出先からインターネットでクラウド上にあるパワフルなコンピューターに接続し、高画質のCGを作成してその画像を手元のパソコンに送り返してくれるものです。
東京工業大学が提供しているスーパーコンピューター「TSUBAME2.0」を使った場合、
ナ、ナ、ナ、ナント、
数秒で高画質CGを作成
できるのです。
これは、データ処理にGPU(グラフィック処理ユニット)を96個使ったスパコンを使った場合ですが、清水建設の現状のクラウドシステムを使った場合は、数十秒~数分で同等の描画品質を得られるとのことです。
これだけ速ければ、施主の前でプレゼンしながら、建物内の位置やアングル、照明機器のオンオフ、色合いなどを変えながら高画質CGを作成し、その場でCGを確認しながら設計仕様を固めていけるので、効率的ですね。
では、どんな画質なのかをじっくりとご覧ください。
清水建設技術研究所本館の様々なアングルをCG化したもの。写真かCGかの見分けが付かないくらいの画質です(資料:清水建設) |
先日、撮ってきた清水建設技術研究所本館の写真。手すりの形が違うので上の4枚がCGであることが分かります(写真:家入龍太) |
データ処理の時間は、手元のパソコンや端末の性能に影響しませんので、
小型のタブレット端末
でも、本格的な高画質CGを使ったプレゼンができそうですね。
グラフィカルな処理ができるクラウドサービスの登場で、建築・土木の営業や設計スタイルはさらに進化しそうです。