世界一のスパコン前が舞台に!BIM仮想コンペ「BLK2011」を開催
2011年7月14日

管理人のイエイリです。

BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)ツールを駆使し、48時間という短時間で建物を設計するインターネット上の仮想設計コンペ「Build Live Tokyo」(主催:IAI日本)は2009年から3回にわたって、その名の通り東京都内の敷地を課題に開催されてきました。

 20110714-image3.jpg

昨年開催された「Build Live Tokyo 2010」の表彰式(写真:家入龍太)

今年も9月7日から実務クラスは48時間、学生クラスは96時間で開催されることになりましたが、「Build Live Tokyo」という名称は使えなくなりました。

というのも、課題の敷地は、

ナ、ナ、ナ、ナント、

 

神戸のスパコン「京(けい)」

 

の近くに決定したからです。そのため、今回のコンペ名称は開催地に合わせて「Build Live Kobe 2011」となりました。

京と言えば、文部科学省を中心に開発が進められているスーパーコンピューターで、今年6月に8.162ペタフロップス(毎秒8162兆回の演算)の計算速度を記録し、「世界一」の性能と認定されました。

2009年には行政刷新会議の「事業仕分け」で「2位じゃダメなんでしょうか」と、いったんは開発予算が凍結されたことでも話題になりました。

 20110714-image1.jpg

神戸を舞台に開催される「Build Live Kobe 2011」の公式ブログサイト(資料:IAI日本)

今回の課題は、神戸市が所有するポートアイランドの「京コンピュータ前駅」近くにある敷地に、ユネスコ認定の「デザイン都市・神戸」にふさわしい建物を設計する、というものです。

課題の内容は今後、「Build Live Kobe 2011」の公式ブログ上で少しずつ発表されていく予定です。

 20110714-image2.jpg

「デザイン都市・神戸」を紹介するウェブサイト(資料:神戸市)

「デザイン都市・神戸」はデザインによる創造都市戦略であり、その基本理念は、「住み続けたくなるまち、訪れたくなるまち、そして、持続的に発展するまちをめざして、すべての市民が、神戸の持つ強みを活かし、デザインによって新たな魅力を

 

“協働と参画”で創造

 

する都市」いうものです。

こうした理念がしっかりと打ち出されている神戸は、デザインコンペの舞台としてとても魅力的な街ですね。

基本理念には、「デザインは目に見える『色や形』だけでなく、それらを生み出す『計画や仕組み』、そのベースとなる『意図や考え方』なども含めた幅広い意味を持っています」と記されています。

BIMの実務での活用は意匠設計から構造、設備の設計、そして施工、維持管理へと広がってきました。BLK2011が「デザイン都市・神戸」の理念にのっとって、BIMならではの様々な挑戦や成果をしっかりと評価し、BIMの活用技術を「世界一」へと進化させる場になることを期待しています。やっぱり、2位じゃダメですよね。

(Visited 1 times, 1 visits today)

Translate »