HPが竹中工務店とコラボ!データセンターと建物をワンストップで提供
2011年7月31日

管理人のイエイリです。

クラウドコンピューティング化の進展で、データセンターのニーズは高まるばかりです。日本ヒューレット・パッカード(以下、HP)は、データセンター拡張の要望に迅速かつコスト効率よく対応するため、竹中工務店の支援を受けてデータセンターと建物を包括的に提供するサービスを始めました。

ナ、ナ、ナ、ナント、

 

コンテナ型データセンター

 

事業に新規参入したのです。

コンテナ型データセンター「HP POD(HP Performance Optimized Datacenter)」と、導入コンサルティングから導入作業、保守までをカバーする「HP POD プレミアムサービス」を組み合わせたものです。

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コンテナ型データセンター「HP POD」(写真:日本HP)

今回発表された「HP POD 20c」は、20フィートのコンテナ型データセンターで外気温度の影響を受けにくく、安定してIT機器を冷却できる水冷方式を採用しています。中には高さ50UのITラックを10本設置でき、1Uラック型サーバーなら最大で500台を収容できます。また、最大290kWの電源が提供できます。

データセンターとしての電力使用効率「PUE」は1.25で、従来のデータセンターと比べて37%以上も効率を改善できるとのことです。

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「HP POD」のメリット(資料:日本HP)

低コストで省エネ・省電力のデータセンターを短期間で建設するためには、サーバー側と建物側の設計をうまくマッチさせる必要があります。

ところが、これまでは施主側の施設管理部門とIT部門、そしてソリューションを提供する側の建設会社とIT企業の連携がうまく行われず、床荷重や電源供給能力といった設備面での不整合が発生し、工期の長期化とコスト増を招いていました。

そこで日本HPでは、これらの問題を解決するため竹中工務店と協働し、「HP POD プレミアムサービス」に、施設とITを一つのパッケージで提供する「HP/竹中データセンターアジリティサービス」を盛り込みました。

両社のコラボの結果、データセンター開設まで従来は24~36カ月程度かかっていたものが、HP PODを活用することで

  

最短6カ月

 

まで、短縮できるようになりました。HP PODの導入だけだと約3カ月でできるそうです。

パソコンやサーバーを供給する日本HPは、性能や容量になどが異なる部品を、ユーザーのニーズに合わせて組み立て、短期で提供するビジネスを展開してきました。

コンテナ型データセンターという規格化されたデータセンターの"部品"を使い、竹中工務店との協働によってその部品にふさわしい最適な建物と組み合わせてデータセンターを供給するビジネスモデルは、日本HPらしい発想ですね。

一方、建物側から見ればデータセンターの主要部分を"プレハブ化"したものと考えることもできます。医療や精密機器、バイオなどの分野で使われる建物も、同様な発想でプレハブ化を導入することで、他産業とのコラボレーションがやりやすくなりそうです。

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