管理人のイエイリです。
オートデスクはこのほど、無料の3Dデザインソフト「Autodesk 123D」を公開しました。Google SketchUpのように3Dで建物や家具、クルマやキャラクターなどを簡単にデザインできるソフトです。
Autodesk 123Dの公式サイトでは、ソフト(現在は英語版のみ)が無料でダウンロードできるほか、123Dで作成した様々な3Dモデルがダウンロードできるようになっています。
Autodesk 123Dの公式サイト(Images:Autodesk) |
メールアドレスやID、パスワードなど、簡単な登録を行った後、123Dをインストールし、起動させてみました。どんな3Dモデルが読み込めるのかを調べるため、ファイルを開くためのアイコンをクリックしてみました。
ナ、ナ、ナ、ナント、
DWGやSTL、SKPなど
数多くの3Dモデルのファイルが開けるようになっているではありませんか。
読み込めるファイル形式 |
123Dの公式サイトから、巨大なスタジアムや鉄骨のボルト接合部、木工の継ぎ手、そしてJIS規格のレデューサー付きT字管などの3Dモデルをダウンロードして、開いてみました。
もちろん、3Dモデルの作成・編集機能も付いていますので、新しい3Dモデルを一から作ったり、既存の3Dモデルを組み合わせたりすることも可能です。
鉄骨や木工の継ぎ手、配管などのモデルも様々なものがダウンロードできる。JIS規格のものもある |
Wembly Stadiumのモデル(.123C形式)をダウンロード(上)して123Dで開き(中)、ウォークスルー(下)したところ |
これだけの“3Dモデルの素”が無料でダウンロードできると、123Dで模型製作やDIYなどにチャレンジしてみたくなります。
しかし、3Dモデルデータを実物に加工するための手段と言えば、数百万円もする3Dプリンターやレーザーカッターなど、本格的な加工機が必要で一般ユーザーや中小企業にとっては手が届きにくかったのが実情です。
そこで、123Dの公式サイトでは、パートナー企業とのタイアップにより、
製作サービスを提供
するコーナー「Make It」を設けています。
3Dプリンターを購入し、自分で模型製作をしたい人には3D Systemsの10万~100万円前後の安価な3Dプリンターを紹介しています。
また、自分で3Dプリンターなどを持たず、加工を外注したい人にはPersonal Factoryのサービスがあります。
さらに本格的なのが、米国カリフォルニア州など4カ所で営業中の「Tech Shop」です。いわば、工作機械をフルに備えた「ジム」のようなもので、3DプリンターやCNC(コンピューター数値制御)付きのフライス盤や旋盤、レーザーカッターなど、様々な工作機械を自分で操作して、模型や実物を作ることができます。
3Dデザインソフトで自分のイメージを具体化し、それが模型や実物に加工しやすくなると、試作品の製作が楽になるだけでなく、新たな趣味の世界も開けそうですね。3Dソフト、ハードのベンダーや教育・トレーニングを行う企業にとっても、ビジネスチャンスが広がりそうです。