管理人のイエイリです。
本日(8/30)、グラフィソフトジャパンは、BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)対応の建築3次元CAD「ArchiCAD」の最新版、「ArchiCAD15」を9月29日に発売すると発表しました。
今回のバージョンで特筆すべきは、日本の建築家、井手孝太郎氏(アールテクニック代表)が設計した「SHELL」という建物の写真が、
ナ、ナ、ナ、ナント、
全世界のパッケージ
に採用されたことが挙げられます。日本BIMも、いよいよ世界で認知される時代に入ったのですね。
全世界のArchiCAD15のパッケージに、井手孝太郎氏の「SHELL」が採用された(写真:グラフィソフトジャパン) |
今回のバージョンアップのテーマは、「設計の自由度(Design Freedom)」、「設計しやすい環境(Design Environment)」、そして建物の改修における「設計改修(Design Renovation)」です。
空間上に自由自在にグリッド平面を設定したり、空間上に補助線を表示したりすることで3次元空間を利用した設計がしやすくなりました。
また、曲面状の屋根などを簡単に作れる「シェル」という機能や、建物の改修工事の際、3次元モデルを工程別に保存して表示する「リノベーション機能」なども搭載されました。
記者発表会でプレゼンテーションするコバーチ・ベンツェ社長(写真:家入龍太) |
ArchiCAD15の開発コンセプト(資料:グラフィソフトジャパン) |
空間上に自由自在にグリッド平面を設定する機能(資料:グラフィソフトジャパン) |
改修工事や設計検討などで使いやすい「リノベーション機能」(資料:グラフィソフトジャパン) |
そして、今回、画期的な機能が搭載されました。まだ、詳細は発表されていませんが、ArchiCADで作成したBIMモデルをクラウドサーバーにアップし、
iPadやiPhoneで見られる
「BIMx」という機能です。
建物の外観や内観を、ウオークスルーしながら自由自在に見て回れます。実際に操作させてもらったところ、本当にスイスイと動くのでビックリしました。
iPadやiPhoneでArchiCADのモデルをウオークスルーして見られる「BIMx」のデモ(資料:グラフィソフトジャパン、写真:家入龍太) |
いよいよ、BIMモデルは建設関係者だけのものではなくなり、施主も設計の確認などにBIMを本格的に使う時代に入りそうです。