パノラマ写真とBIMを融合!大成建設が維持管理システムを開発
2011年9月1日

管理人のイエイリです。

BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)を建物の維持管理に活用したいという建物オーナーが増えています。

こうした声を受けて、大成建設はBIMで設計した建物情報を利用したCAFM(Computer Aided Facility Management)システムを開発しました。

そのポイントとなるのは、BIMモデルに

ナ、ナ、ナ、ナント、

 

360°パノラマ写真

 

を重ね合わせて、設計上情報と現況の姿を視覚的に比較できるようにしたことです。

パノラマ写真を作るのは、同社の「T-Siteview」というシステムです。高精細デジタルカメラを使用して1カ所10分程度で約80枚の写真を撮影し、これをその場でつなぎあわせて上下左右360°の球体パノラマ写真を作ります。

このパノラマ写真とBIMモデルを融合させて、独自開発の「ビューア」で見ることにより、BIMで設計した建物と竣工後に必要とされる維持管理情報を簡易に可視化、活用することが可能となりました。

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360°パノラマ写真上に表示された建物の属性情報(写真:大成建設。以下同じ)

 20110901-image6.jpg
同じ部分のBIMモデル
 20110901-image2.jpg
パノラマ写真とBIMモデルの透明度を調整し、重ね合わせて表示させたところ
 20110901-image3.jpg
BIM、パノラマ写真、CAFMの連携

BIM設計した建物の属性情報や修繕計画、修繕の実績などの情報をビジュアルに確認できるほか、竣工時には存在しなかったパノラマ写真内の備品、実験施設などのCAFM情報も画面上に表示できます。

同社では、BIMとバーチャルリアリティーを連携させたビューアを拡張し、CAFMシステムを

 

医療や研究、生産、複合施設

 

を中心に、積極的に提案していくとのことです。

 20110901-image4.jpg

今後の展開方針

最近、iPadやアンドロイド端末など、身近に使える携帯端末でBIMモデルを閲覧できるシステムが、ちょくちょく発表されています。これらの機器と組み合わせると、BIMによる維持管理が現場でもより使いやすくなり、建物オーナーの関心も高まりそうですね。

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