管理人のイエイリです。
グラフィソフトは、同社のBIM対応の3次元CAD「ArchiCAD」で作成したBIMモデルデータをタブレット端末のiPadやスマートフォンのiPhoneなどでウオークスルーできるシステム「BIMx」を公開しました。
私も早速、iPadとiPhone用のアプリと、Windows7用のソフト付きサンプルモデルデータをダウンロードして使ってみました。まず、iPad用のアプリを起動し、付属のBIMモデルを開いて早速、ウオークスルーを開始しました。
iPad用(左)とiPhone用の「BIMx」(写真:家入龍太。以下同じ) |
マニュアルを読まなくても、画面上で指先を進みたい方向に滑らせれば、前後左右に自由自在に進めます。斜路や階段も床に沿って上ったり下りたりできます。階段を移動しているときには、
ナ、ナ、ナ、ナント、
画面がトントンと揺れて
まるで自分自身の足で歩いているかのような臨場感なのです。まるで完成後の建物に行って、歩き回っているかのような錯覚にとらわれました。
これだけ簡単な操作で使えると、施主にiPadと設計中の建物のモデルデータを渡して、1~2週間、満足行くまで各部の設計をチェックしてもらうことも現実的になりそうですね。
行きたい方向に指先を動かすだけで簡単に移動できる(左)。階段を上り下りするときは画面がトントンと揺れる |
また、Windows版は解凍すると約110MBもある大きなサンプルモデルファイルを開いて見ましたが、パソコンの画面上で同じように快適なウオークスルーが楽しめました。
Windows版の「BIMx」 |
SNSサイト「facebook」上には、BIMxのフェイスブックページが開設されています。ここでは、ArchiCADのユーザーが
自分の作品をアップロード
して、みんなに見てもらうことができるようになっています。
ここでダウンロードできるデータは、ソフトを除いた拡張子が「.bimx」のファイルのようです。
facebookに開設されたBIMxのページ。ユーザーは自分のBIMモデルを公開し、見てもらえる(資料:グラフィソフト) |
もちろん、作品について「いいね!」を付けることもできます。今は海外のユーザーがアップロードしたものがほとんどのようです。
このフェイスブックページは、BIMモデルを使った建築家同士のコミュニケーションはもちろん、未来の施主に対するプレゼンテーションの場としても活用できそうです。
日本の建築家も負けずに自信作のBIMモデルをアップロードしていくと、海外の施主の目に留まるかもしれませんね。BIMならではの建設業の国際展開が実現するかもしれません。