管理人のイエイリです。
9月15日~18日、幕張メッセ(千葉市美浜区)で「東京ゲームショウ2011」が開催されました。土木用の設計ソフトやバーチャルリアリティーシステム「UC-win/Road」などを開発・販売するフォーラムエイトは、ビジネスソリューションコーナーに出展しました。
東京ゲームショウ2011に出展したフォーラムエイトのブース(写真:家入龍太。以下同じ) |
そこで、人気を集めていた展示物とは、
ナ、ナ、ナ、ナント、
マンガ風イラストを自動作成
するソフトだったのです。
「Manga_Me」というソフトで、風景や人物の写真を数秒でマンガ風のイラストに変えてしまいます。マンガ風に感じさせるのは、線を強調し、テクスチャーを数種類のスクリーントーンで塗り分ける点にあります。
アンドロイド版のManga_Me。撮影した写真が数秒間でマンガ風イラストに変身! |
フォーラムエイトのブースには、開発者の香港中文大学のMarc Aurel SchnabelさんとYingge Quさんが陣取り、来訪者の写真を撮ってマンガをスピーディーに作成し、プリントアウトするサービスを行っていました。
Manga_MeのiPhone版やアンドロイド版はフリーソフトとして公開されていますので、一度、試してみてはいかがでしょうか。また、UC-win/Roadのプラグインソフトとして開発中で、3Dマンガの風景の中をドライビングシミュレーターで突っ走ることも可能です。
開発者の香港中文大学のMarc Aurel Schnabelさん(左)とYingge Quさん(中央) |
来場者にマンガを作成して進呈。希望者は次々とやってきました |
完成したマンガ。左端の写真をもとにManga_Meでマンガ風イラストを作成 | UC-win/Roadの風景オブジェクトにマンガ風イラストのテクスチャーを張り付けたもの |
フォーラムエイトのブースというと、ドライビングシミュレーター用のハンドルがいくつも並んでいるのが特徴ですが、今回はほとんど見当たりません。
メーンのデモスペースでは、UC-win/Roadで首都高速道路の大橋ジャンクション内をドライブするデモンストレーションが行われていましたが、
ナ、ナ、ナ、ナント、
エア・ドライブ
で運転していたのです。
エア・ドライブによるドライブシミュレーション |
運転者はエア・ギターのように、いすに座ってハンドルを回したり、アクセルやブレーキを踏んだりするポーズを取るだけで、ハンドル操作や加速・減速などを行えるのです。55インチディスプレーを6台並べた巨大スクリーンは迫力満点でした。
こうした運転ができるのは、スクリーン脇に設置した赤外線センサーで運転者の手や足の位置を測定していたからです。ハンドル型のコントローラーを操作する代わりにセンサーの情報を利用して、クルマを運転していたわけです。
スクリーン脇に設置した赤外線センサー |
センサーで取得した手や足の位置 |
UC-win/Roadを利用して作った本格的な鉄道運転シミュレーターも人気だった |
土木ソフトやバーチャルリアリティーシステム、BIMソフトなどを開発してきたフォーラムエイトが、マンガ業界やゲーム業界へと進出しつつあります。このほか、ロボットやクラウドコンピューティングなど、幅広い技術のリソースを持つ同社がどんな方向に進むのか。建設業界の新分野進出にも参考になりそうです。