管理人のイエイリです。
コンピューターによって発生させた曲面や幾何学的な形状を設計に生かす「アルゴリズミックデザイン」という手法が最近、注目されています。
建築都市のアルゴリズミックデザインに関する国際シンポジウム「ALGODE 2011」が、今年3月14日~15日に、東京・田町の建築会館で開催される予定でした。
17カ国から60人以上の海外参加者を予定していましたが、直前の3月11日に発生した東日本大震災の影響で開催は延期となっていました。
東日本大震災で延期が決まったとき、既に来日していた招待講演者は「必ず戻って来ます。より盛大な会議にしましょう」という言葉を残して、帰国したそうです。
東日本大震災で延期となったALDODE 2011。会場の建築会館には「POSTPONED(延期)」の張り紙が(写真:ALGODE 2011のウェブサイトより。以下同じ) |
その後、慶應義塾大学の池田靖史教授ら、組織委員会関係者の粘り強い努力により、
ナ、ナ、ナ、ナント、
11月13日~14日に開催
が実現することになりました。
ALGODEもある意味、東日本大震災の“被災者”です。今回、開催が決まったことは、震災からの復興を感じさせますね。
11月13日~14日に開催される「ALGODE 2011」のウェブサイト |
今回の開催に当たり、東日本大震災を踏まえて3つのプログラムが追加されました。1つ目は防災と復興におけるアルゴリズミックデザインについての特別セッション、2つ目は来日が難しい人のために全セッションをインターネットで中継すること、そして3つ目は「AAST国際学生ワークショップ」(9月5日~10日に開催)で製作された「災害支援木造簡易工法を実現するアルゴリズミックデザイン」というテーマで製作された、4チームの実物大木造モックアップの展示です。
また、海外の建築設計事務所や大学からも、アルゴリズミックデザインの専門家が
招待講演者として来日
します。原発事故の影響を心配して、来日を取りやめるアーティストなどのニュースもありましたが、これだけの人々が日本に来てくれるのは力強いことですね。
アルゴリズミックデザインの第一人者である国内外の招待講演者 |
ALGODE 2011への参加登録は、公式ウェブサイトの「登録」コーナーから行えます。一般の場合、参加費は2万円(非学会員も可、2日間のランチボックスの提供を含む、延期前のUSB資料などの提供無し)、学生は5000円(2日間のランチボックスの提供を含む)です。