管理人のイエイリです。
9月7日~9日まで、48時間で神戸ポートアイランドを舞台に行われたインターネット上のBIM仮想コンペ「Build Live Kobe 2011」(以下、BLK)で、見事、「神戸市長賞」に輝いた大阪のチーム「BIM LABO」が、11月18日、大阪でセミナーを開催しました。
その名も、「BLK2011に参加して-失敗から成功へのBIM-」というもので、会場のメビック扇町のロビーは、約50人の参加者が詰めかけました。
会場にはBLKでの作業時に3Dプリンターで作成した模型や設計コンセプトをまとめた資料のほか、BIMで作ったCGを現実の風景に投影する際の目印となる
巨大ターゲット
も展示されたのです。
会場風景(写真:家入龍太。以下、同じ) |
AR投影用の巨大ターゲット(写真:家入龍太。以下、同じ) |
3Dプリンターで作成した模型 | 設計コンセプトをまとめた生々しい資料 |
登壇したチーム「BIM LABO」のメンバー |
セミナーでは、BLK開催に先立つチーム編成の経緯や、地の利を生かしたポートアイランドの敷地視察、そして事前に想定した「BIM研究所」という“仮想の課題”によって設計や解析などのシミュレーションを行うなど、大手ゼネコンなどに比べて小さなチーム「BIM LABO」の取り組みが明らかにされました。
BLK2011で作業中のメンバー |
万全の体制で臨んだBLKでしたが、思わぬ失敗もありました。同チームの意匠設計にはArchiCADを使いました。一つのBIMモデルに複数のメンバーが同時にアクセスし、作業領域を分けてコラボレーションする「チームワーク」という機能を使ったのですが、ここで最初につまずいたのです。
無線LANで各メンバーのパソコンを接続していたのですが、回線速度が遅すぎてうまく機能しなかったとか。そこで急きょ、別の回線を用意するのに夜の10時くらいまでかかったのだそうです。
メンバーはArchiCAD歴5年のベテランだけに
「なんとかなるだろう」
と思っていたところが盲点になったようです。
セミナーでは、このほか、ARを体験するコーナーも設けられました。テーブル上に置かれたターゲットをパソコンに接続されたカメラで撮影すると、その上に建物のCGが画面上で合成されます。
テーブルから離れると建物はテーブルと共に小さくなり、テーブルの周囲を回ると建物もテーブルと共に回転します。私も体験させてもらいましたが、ARというものが急に身近な存在に感じられました。
ARを体験中の筆者 |
会場の参加者からも活発な質問やコメントが飛び交い、双方向性のある楽しいセミナーでした。チーム「BIM LABO」の皆さん、ありがとうございました!