管理人のイエイリです。
BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)の普及が進み、建築設計事務所や建設会社の中でBIMによる設計を行う設計者も増えてきました。
組織的にBIMを活用する上で求められるのが、チームメンバーに設計業務を適切に振り分け、統合する“コントロールタワー”的な役割をする「BIMマネージャー」という機能です。
そこで日本建築学会は、12月16日(金)の午後、「BIMマネージャーに期待する職能~導入の鍵を握るBIMマネージャーとは」というシンポジウムを開催することになりました。
講師として招かれたのは、
ナ、ナ、ナ、ナント、
フィリピンのAIDEA社
でBIMマネージャーを務めるアベラルド・“ジョジョ”・トレンティノ(Albelardo M. Tolentino, Jr)さんなのです。
AIDEA社と言えば、BIMでビジネスモデルを変え、成功をおさめた設計事務所として“知る人ぞ知る”存在です。
そのキーパーソンをわざわざ招いて、成功するBIMマネージャーの役割を根掘り葉掘り聞こうというのですから、建築学会も今回のシンポジウムには相当、気合を入れていることが分かります。
フィリピンAIDEA社のホームページ。BIMっぽいプロジェクトがたくさん掲載されています(資料:AIDEA) |
シンポジウムのプログラム(資料:日本建築学会情報システム技術委員会情報連携BIM研究小委員会) |
13時~15時半までのプログラムでは、トレンティノさんのほか、9月に開催されたBIM仮想コンペ「Build Live Kobe 2011」で多数の企業をまとめるBIMマネージャー的な役割を果たしたビム・アーキテクツの山際東さん、前田建設工業の綱川隆司さんが話題提供を行います。
その後、三菱重工業の大脇茂弘さん、日建設計の奥山隆平さん、竹中工務店の森元一さん、池田雅信建築デザイン事務所の池田さんも加わって、パネルディスカッションを行います。
前回、2010年12月10日に日本建築学会が開催した「BIM円卓会議」(写真:家入龍太) |
今回から、参加費が4000円(資料代1000円含む)となり、主催者は参加者が減るのではないかとやや心配気味のようです。
しかし、BIMマネージャーとしての成功事例が国内でじかに聞ける機会はめったにありませんので、このチャンスを生かしたいですね。
また、同じ12月16日の午前中(9時20分~12時)には、3次元設計教育小委員会主催の
BIMによる空間情報取得
活用と建築教育と題したシンポジウムも開催されます。
こちらもBIMが大きなテーマとなっており、デジタルファブリケーションや防災プログラムなどを建築情報教育の視点で考える内容になっています。
講師陣はDavid Jason Gerber氏(南カリフォルニア大学)、Bucin Beceni氏(予定/南カリフォルニア大学)、中田千彦氏(宮城大学)、竹中司氏(アンズスタジオ)、大西康伸氏(熊本大学)などで、司会は木村謙氏(エーアンドエー)、質疑応答は福田知弘氏(大阪大学)が務めます。