管理人のイエイリです。
一戸建て住宅では、電気自動車(EV)と住宅内のHEMS(住宅用エネルギー管理システム)を連携させ、災害などでの停電時にEVのバッテリーに蓄えられた電気を使えるシステムをトヨタホームなどが発表しています。
この流れは、区分所有者の多い分譲マンションにも押し寄せてきました。三井不動産レジデンシャル、日産自動車、フルタイムシステムは、災害時における非常用電源として、
ナ、ナ、ナ、ナント、
日産リーフのバッテリー
をマンションの共用部に電力供給するシステムを発表したのです。
日産「リーフ」に搭載している駆動用リチウムイオンバッテリーの容量は24kWhもあり、停電時にバッテリーに蓄えられた電気を、マンション集会室内に設けた非常用コンセントに給電するものです。
まず、三井不動産レジデンシャルが分譲中の「パークホームズ大倉山」(横浜市港北区 総戸数177戸)に、分譲マンションとして初めて導入します。
使用する「リーフ」は、日産カーレンタルソリューションが運営する、EVカーシェアリングサービスで使用する車両です。
EVからの電力供給によって、外部からの電力供給がない状況でもワンセグテレビやラジオ、スタンド照明の利用や、携帯電話の充電(1日20機を想定)が最大10日間できます。
平常時と災害時の電気の流れ(資料:三井不動産レジデンシャル。以下同じ) |
分譲マンションとして初導入される「パークホームズ大倉山」の完成予想図 |
「リーフ」からマンションへの電力供給システムは、宅配ロッカー最大手の
フルタイムシステム
が、三井不動産レジデンシャル、日産自動車の協力を得て開発しました。2012年9月下旬をめどに商品化する予定だそうです。
新築だけでなく、既存のマンションでも、EVカーシェアリングや太陽光発電、蓄電池を使った非常時に備えての設備ニーズは高まりそうですね。
建設業としては、リニューアル工事の一貫として、EVやプラグインハイブリッド車のカーシェアリングや、スマートマンション的な設備を組み合わせたメニューで新ビジネスを切り開くこともできるのではないでしょうか。