管理人のイエイリです。
BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)に関する報道に力を入れているメディアとして、見逃せないのは「日刊建設通信新聞社」です。
建築設計事務所や建設会社などの「BIMプレーヤー」を大きく取り上げた特集を掲載したり、毎月、東京で開催されているセミナー「OPEN BIM cafe」にも毎回のように参加してBIMの最新動向を取り上げたり、大小様々な記事を頻繁に掲載しています。
日刊建設通信新聞電子版のウェブサイト。購読すれば過去のBIMの記事も読めるので貴重な資料だ(資料:日刊建設通信新聞社) |
なぜ、こんなにBIMの記事が多いのかと不思議に思っていたところ、その謎が解けました。
同紙では、
ナ、ナ、ナ、ナント、
1日1「BIM」
つまり、毎日1本のBIM関連記事を掲載することを目標に掲げて、日々、取材・報道に取り組んでいるからなのです。
6月15日に開催された「OPEN BIM cafe」に、日刊建設通信新聞社編集局編集課長の西原一仁さんと、記者の田中良明さんが登壇し、今年4月23日から5月11日まで10回にわたって掲載された連載記事「国交省BIM~試行のインパクト」について、各回の取材秘話を語りました。
今年4月23日~5月11日まで10回掲載された連載記事「国交省BIM~試行のインパクト」(資料:日刊建設通信新聞社) |
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講演する西原一仁さん(左)と田中良明さん(右)(写真:家入龍太。以下同じ) |
日ごろから建設業界のキーパーソンと密に関係を築き、受発注がらみの生々しい話に接する機会も多い業界新聞の取材力とBIMが組み合わさった話は迫力満点でした。
例えば中央官庁のBIM人脈のつながりや、BIM試行プロジェクトが行われるきっかけになった有力者の「ひと言」、BIM業務ならではの推進体制などについての話を、「ココだけの話」も大いに交えながら紹介しました。
この連載では、約40人に取材したそうです。連載の最終回などは、日刊建設通信新聞の公式ブログに掲載されていますので、見逃した方は探してみてください。
西原さん、田中さんの講演では、1日1「BIM」の実績についても検証が行われました。建設通信新聞電子版の検索機能を使い、去年の6月1日から今年5月31日までの記事を対象に「BIM」というキーワードで検索したところ、
ナ、ナ、ナ、ナント、
249件の記事がヒット
したのです。
過去12カ月で249件のBIMの記事がヒットした |
同紙は基本的に週5日、年間で240日ほど発行されています。その中で249件のBIMに関する記事が掲載されていたことで、「1日1BIM」は見事に達成されていました。
BIMネタは時には少なく、積極的に探したり、関係者に聞いたりしないと見つからないことも多いので、記者の皆さんの苦労がしのばれます。BIMに対する地道な取り組みが“快挙”に結び付いたのですね。
このほか、当日のOPEN BIM cafeでは、NYKシステムズの小林美樹さんが設備用BIMソフトの「Rebro2011」の新機能や事例についても紹介しました。
IAI日本が開発した「設備IFCデータ利用標準 Ver1.0」の配管、ダクトへの対応や、ユーザーである設備会社のBIMを活用した仮設・施工計画の事例など、こちらもディープな話でした。
NYKシステムズの小林美樹さんの講演 |