管理人のイエイリです。
中古住宅を買うときに気になるのは床下や基礎まわりなど、目に見えない場所がどうなっているかです。
大和ハウス工業は、住宅の床下点検や診断作業のほか、住宅リフォーム前の現場調査や簡易耐震調査などで、人が立ち入りにくい狭くて暗く、動きにくい空間をすみずみまで点検できるロボットを開発しました。
その名は、
ナ、ナ、ナ、ナント、
「moogle(モーグル)」
というのです。
狭小空間点検ロボット「moogle(モーグル)」(写真:大和ハウス工業) |
本体にはLED照明や点検用のCCDカメラのほか、走行用の広角カメラや無線LANアクセスポイントを搭載しています。
住宅の床下に入れて、パソコンモニターで広角カメラの画像を見ながらコントローラーで遠隔操作すると、普段見ることが難しい場所をすみずみまで見て回ることができ、コンクリート基礎のひび割れ幅などをリアルタイムで確認できます。
大きさは全長約50cm、全幅約30cm、全高約22cmで本体質量は約11.5kg。高さ15cmまでの段差を乗り越えられるので、少々の障害物があっても大丈夫です。
ニッケル水素蓄電池を搭載しており、60分以上の走行が可能です。
大和ハウスグループのダイワハウス・リニューでは、2011年4月から、関東・中部・近畿地区の各営業所に合計50台配備して、戸建住宅の点検・診断作業や、リフォームを検討中の顧客に対して現場調査や簡易耐震調査などを実施し、好評とのことです。
大和ハウス工業では、10月17日に住宅メーカーや工務店、リフォーム会社、建設会社、不動産会社向けに、このmoogleの外販とリースを始めました。
気になるお値段ですが、販売価格は241万5000円(税込み・5年保証の場合)、リースは4~5万円/月(5年リースの場合)とのことです。ただし、個人には販売しません。
この製品は住宅の点検用に開発されたものですが、
橋梁や共同溝、配管
などの点検にも使えるそうです。
これらの点検には、人間が見て回る点検通路を設けることが多いと思いますが、このロボットの使用を前提にすると人が入れないような場所にも点検通路を作り、維持管理に使えそうですね。
今後、生産性の向上が求められるインフラ施設の維持管理に、このようなロボットの活用を積極的に考えてみてもよさそうです。