BIMからEIMへ!2050年の人類防衛を目指すオートデスク
2012年11月29日

管理人のイエイリです。

米国・ラスベガスで開催されている米国オートデスク主催のユーザーイベント「Autodesk University 2012」(以下、AU2012)は、11月27日(現地時間)にオープニングセレモニーが行われました。

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オープニングセレモニーで講演する米国オートデスク社長兼CEOのカール・バス氏(写真:家入龍太。以下同じ)

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会場を埋め尽くした参加者

今回の参加者数は、

ナ、ナ、ナ、ナント、

 

99カ国から約9000人

 

を集め、関係者によると過去最多の参加者ではないかということです。

オートデスク製品を愛用するユーザーが、BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)やCAD/CAM、映像関係などのソフトの最新活用事例や活用方法などを紹介するセミナーが数え切れないほど開催されます。

それと対照的に、今回のAU2012でよく見聞きするのが「2025年」や「2050年」というキーワードです。2050年に地球上の人口は90億人になると予想されており、地球環境とともに人口増やエネルギー、食料など様々な問題を解決していかなければいけません。

そこで近未来の地球がよりよい世界になるように「想像(Image)、設計(Design)、創造(Create)」しようというテーマが、AU2012のバックボーンになっているようです。

2025年の世界をリアルに予測するコンテストや、医療サービスが不足している国や地域の人々をITで救うアイデアコンテスト、そして2050年を目指してオートデスクが取り組むサステナブル戦略などのセミナーやイベントも開催されています。

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オートデスクのサステナブル戦略を紹介する報道陣向けセミナー(左)では、2050年に地球上の人口が9億人になり、地球の制約の中で生きていく必要性が強調された(右)

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2025年の世界をリアルに予測するコンテスト(左)。医療サービスが不足している人々をITで救うアイデアコンテスト。左から2人目の優勝者には実践資金として5万ドルが(約400万円)が与えられた(右)

こうした背景の下、オートデスクはどのような理念で技術開発に取り組んでいるのかを米国オートデスクのCTO(最高技術責任者)であるジェフ・コワルスキ氏に直撃インタビューする機会がありました。

コワルスキ氏は「建物や道路などの設計や施工計画を最適化するために、数多くのシミュレーションを短時間で行えるようにしている。Simulation 360などのクラウドコンピューティングシステムは、そのツールになるものだ」と答えました。

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オートデスクの技術開発戦略について語る米国オートデスクCTOのジェフ・コワルスキ氏

「さらに、この考えを拡大するならば」と続けたコワルスキ氏の言葉は、さらに壮大なものでした。

ナ、ナ、ナ、ナント、

  

「リアルタイムEIMがゴール」

 

だと言ったのです。

EIMとはBIMをさらに地球規模に拡張した「アース・インフォメーション・モデリング(Earth Information Modeling)」という意味です。

地球上のあらゆるものの情報をITで集約し、結果をシミュレーションしながらよりよい方向に変えていくことで、よりよい世界の実現を目指す、というものです。

BIMはこれまで建設業の生産性を向上させるという側面が強かったですが、「未来の地球や人類を防衛するためのツール」と考えると、建設業の果たすべき新しい使命が見えてきそうですね。 

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