スマートハウスが海外へ!大和ハウスのD-HEMSがシンガポールで採用
2013年1月30日

管理人のイエイリです。

日本では東日本大震災の後、住宅メーカーや家電メーカーなどがスマートハウスやHEMS(住宅エネルギー管理システム)を続々と発売しています。

スマートハウスとは、太陽光発電装置や住宅用蓄電池、空調機器や給湯機器などの運転をHEMSで最適に制御し、省エネやピーク電力の削減などを行う住宅です。

日本が得意とするこの技術が、海外にも進出し始めています。大和ハウス工業は

ナ、ナ、ナ、ナント、

 

シンガポールのマンション

 

ECHELON(エシェロン)」に、同社が開発した「D-HEMS」が採用されたことを1月25日に発表しました。

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大和ハウス工業の「D-HEMS」が採用されたシンガポールの高級マンション「エシェロン」(写真・資料:大和ハウス工業。以下同じ)

43階建て、508戸からなる同マンションは専有面積が40~379m2で、販売価格は80万シンガポールドル(約5600万円)~715万シンガポールドル(約5億円)です。このうち、152戸の「プレミアム物件」にD-HEMSが採用されます。

このシステムの特徴は、コントローラーにタブレット端末「iPad」を採用し、各部屋の電力使用状況を色の変化で分かりやすく「見える化」することです。例えば電力使用量の少ない部屋は青、多い部屋は赤という5段階の色分けで表示します。

また、iPadから各部屋のエアコンを一括制御することができ、スイッチのオン・オフや温度・風速の設定、部屋温度や動作状況の確認も可能です。

さらに各部屋や機器ごとの消費電力の電力量や料金の履歴も過去5年分を蓄積することができます。

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エシェロン向け「D-HEMS」のトップ画面。部屋ごとの電力使用量が色分けされるなど、分かりやすい

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マンションギャラリーに設置された「D-HEMS」

シンガポールで省エネについての包括的なサービス、ESCO事業を展開するCBM社(CBM Pte Ltd)が、生活目線に立って開発された大和ハウスのD-HEMSに注目したことが採用のきっかけとなりました。両者は約1年、交渉や技術検証を行い、今回の採用となりました。

D-HEMSは住宅内の家電や設備を統合的にコントロールするアプリを開発するための「住宅API」や、日本の標準規格である「ECHONET Lite(エコーネットライト)」に対応しており、現地のライフスタイルに合わせたカスタマイズが可能です。

また、ECHONET Liteに対応したHEMSが海外で採用されるのは、

 

日本で初めて

 

とのことです。

今回の海外向けD-HEMSは現地企業とのコラボレーションで提供されます。大和ハウスはECHONET Liteに対応したホームサーバーや東芝ライテック製のエネルギー計測装置と通信機器アダプターを提供し、CBMはシステムの設置や保守、ユーザーのサポートを行うほか、iPad用の操作アプリの開発も行います。

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現地企業とのコラボによるシステム開発と導入

今後、大和ハウスはCBMと連携し、D-HEMSを現地展開していくほか、エアコンや照明機器などを現地のニーズに合った製品から選べるようにするため、日本の家電・設備メーカーに「ECHONET Lite」の採用を働きかけるとのことです。

いよいよ日本が誇るHEMSが、国際展開の時代に入りました。日本メーカーも小異を捨てて大同団結することで、ECHONET Liteを海外規格に負けない本格的なデファクトスタンダードに育て、パッケージ型インフラ輸出の一端を担ってほしいと願う次第です。

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