管理人のイエイリです。
トヨタ自動車(以下、トヨタ)では、廃車になったハイブリッドカーなどから回収したニッケル水素電池をリサイクルして、再び車載用の新しいバッテリーを製造しています。
ハイブリッド車から取り外した使用済みニッケル水素電池(写真:YouTubeより) |
使用済みニッケル水素電池は電池容量が下がり、そのままでは自動車用には使えません。しかし、重量や大きさに制約が少ない定置型蓄電システムとしてはまだまだ有効に利用できるものがあります。
そこでトヨタは、使用済みニッケル水素電池を再利用した定置型蓄電システムを開発し、2012年から実証実験を行っていました。そして昨日(1/23)、驚くべき発表を行いました。
この定置型蓄電システムを使って、
ナ、ナ、ナ、ナント、
エネルギーマネジメント
システムを発売するというのです。
エネルギーマネジメントシステムの販売を発表したトヨタのウェブサイト |
その内容は、定置型蓄電システムに、BEMS(ビルエネルギー管理システム)やソーラーカーポート、太陽光発電、LED証明、省エネ空調などを組み合わせたものです。
BEMSによって電力の消費や蓄電、放電を制御し、エネルギーを最適にコントロールすることができます。
●定置型蓄電システムの諸元
蓄電容量 | 10kWh |
外形寸法(mm) (高さ×幅×奥行き) |
1,900×1,140×1,280 |
重量 | 約980kg |
このシステムは、2012年2月から名古屋トヨペットの太田川店などで実証実験を行った結果、1店舗当たりのエネルギー使用量や電気・ガス料金は、
従来に比べて半減
できることを確認したとのことです。
定置式蓄電システムとして2度目のお勤めを終えたニッケル水素電池は、その後、再度、車載用バッテリーとしてリサイクルされるそうです。つまり、無限にリサイクルされるわけですね。
さすが、環境分野に力を入れているトヨタだけありますね。江戸時代の徹底したリサイクルを感じさせるものがあり、大いに感心しました。
ハイブリッド車のニッケル水素電池のリサイクル方法を解説した動画(YouTubeより) |