スマホを積んで走るだけ!道路の凹凸を記録する富士通の点検支援クラウド
2013年7月4日

管理人のイエイリです。

これからの日本では、道路や橋梁を適切に維持管理していくことが大きな課題です。しかし、国や自治体の予算は限られているため、より効率的な維持管理が求められます。

そこで富士通は6月25日、道路の点検やパトロールを効率的に行えるクラウドサービス「道路パトロール支援サービス」の提供を開始しました。

その中核となる計測機器とは、

ナ、ナ、ナ、ナント、

 

スマートフォン

 

なのです。

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「道路パトロール支援サービス」の概念図(資料:富士通。以下同じ)

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「道路パトロール支援サービス」のウェブサイト

道路の点検は、専用のアプリをインストールしたスマホを用意し、自動車に積んで走行させるだけ。内蔵の加速度センサーが道路の凹凸情報を収集します。

収集したデータは、クラウド上の地図情報と組み合わせることで、道路の舗装状況を診断し、補修個所を地図上でわかりやすく表示します。

走行中に障害物や舗装の損傷などを発見した場合は、現場の写真を撮影し、コメントをつけて入力することで、報告書も簡単に作れます。

このシステムは、2012年から岐阜大学の村上茂之准教授と富士通が共同で、道路や橋梁の損傷状況を効率よく把握しする実証実験の成果となるものです。

主な機能としてはスマホのGPS情報で異常個所を地図上に自動表示する「観察地点情報収集機能」、スマホの加速度センサー情報から道路の凹凸状況を簡易診断し、地図上に表示する「舗装劣化推定機能」があります。

また、観察地点で入力したコメントや写真から、報告書を簡単に作成できる「報告書作成機能」もあります。

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「観察地点情報収集機能」(左)と「舗装劣化推定機能」(右)

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「報告書作成機能」の概念

さらに面白いのは、走行時期が異なる舗装劣化推定情報を、

 

地図上で比較

 

できる「走行データ比較分析機能」が用意されていることです。

スマホを積んで走るだけで、いつからいつまでの間、どこが劣化したのかが一目でわかるので便利ですね。

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「走行データ比較分析機能」

導入効果としては点検作業の省力化や補修個所の選定精度向上、管理状況の継続的なモニタリング、などがあります。

「道路パトロール支援サービス」の販売価格は月額10万円(税別)からで、その日から使えます。利用可能なスマホは、同社が動作確認した「ARROWS NX F-06E」、「ARROWS X F-02E」、「ARROWS V F-04E」、「ARROWS X F-10D」、「ARROWS X LTE F-05D」の各機種に限定しています。

補修すべき個所が発見されると、即座に出動する道路補修サービスの仕組みも同時に作りたいですね。地域の建設会社に日銭が入ってくるビジネスに成長するかもしれません。

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