コスト半減!グーグルが革命的な建設技術を開発
2013年10月21日

管理人のイエイリです。

イスラエルの経済紙「GLOBES」のウェブサイトに掲載されたある記事が、一部のBIM関係者の間で話題になっています。

Google technology could halve construction costs」(グーグルの技術で建設コストが半減も)という記事です。

その内容は、「Google X」と呼ばれるグーグル社の技術開発部門が、これまでにないほどサステナブルで環境に優しい建物を建設する

 

革命的な建設技術

 

を開発したというものです。

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グーグルの革命的建設手法開発の記事を報じた「GLOBES」の記事(資料:GLOBES)

「ジェニー(Genie)」という開発コードで呼ばれるこの技術は、建築設計者や技術者を支援するオンラインベースのシステムで、建物の計画や高度な解析、シミュレーションツールなどを備えており、特に高層ビルや大型のビルに有効なものということです。

設計・施工プロセスを無限の設計の選択肢によって標準化するとともに、都市環境下でビルのユニークさをもった設計ができるとのこと。

Google Xの試算によるとこの手法を導入することで一般的な建設手法に比べてコストを30~50%削減でき、計画段階を含めた工期を30~60%短縮できる、と同紙の記事は伝えています。

Google Xのチームがプロトタイプを建設し、米国の大手建設会社や大規模ビルのデベロッパー、最先端の建設技術者、そしてトップクラスの建築家と面会し、説明した結果、彼らは「熱狂的な反応を示した」ということです。

この手法のプラットフォームの運営によって、グーグル社には

ナ、ナ、ナ、ナント、

 

1年間に1200億ドル

 

もの収入が見込めるとのこと。日本円に換算すると年間約12兆円にもなります。

この技術のプロトタイプを完成させるという最初の開発段階が終わったため、ジェニーはGoogle Xから独立し、今後は米国・デラウエアに設立された「バネバー・テクノロジー(Vannevar Technology Inc.)」という会社で、さらに開発を続けているそうです。

試しに、バネバー・テクノロジー社のウェブサイトにアクセスしてみましたが、トップページに「よりサステナブルな未来のために、ビルのデザインを再構想中」と書かれているだけでした。

それに続けて「なぜなら、ビルは40%以上のCO2を排出していることに責任を負っているから」とも書かれていました。

このほかは人材募集用のメールアドレスにリンクが張ってあるだけで、 会社の所在地など、詳しいことは全く書かれていませんでした。

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バネバー・テクノロジー社のウェブサイト(資料:Vannevar Technology Inc.)

同紙の記事によると、バネバー・テクノロジー社はGoogle Xでジェニープロジェクトを率いたアストロ(エリック)テラー(Astro (Eric) Teller)、ジェニーのコンピューターチームを率いたニコラス・チム(Nicholas Chim)、ジェニーのソフトウエア技術者のジェニファー・カーライル(Jennifer Carlile)の3人によって設立され、1440万ドル(約14億円)の株式を所有しているとのこと。

グーグル社はこれまで、自動運転自動車の開発などを行ってきましたが、ついに建設市場をターゲットにイノベーションを起こそうとしています。

本当にグーグルが建設分野で成功できるのと思う方もきっと多いでしょう。そのお手並みに注目していきたいですね。

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