日本はBIMの効果を高く評価!マグロウヒルが世界のBIM力を徹底比較
2014年1月28日

管理人のイエイリです。

米国のマグロウヒル・コンストラクション社(McGraw-Hill Construction)は、毎年、BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)についての調査レポートを発行しています。

今年も「世界主要市場におけるBIMのビジネス的価値(Business Value of BIM for Construction in Major Global Markets SmartMarket Report 2014)」が発行され、同社のウェブサイトで無料公開が始まりました。

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マグロウヒル・コンストラクション社が発刊したBIMレポート(資料:McGraw-Hill Construction。以下同じ)

今回のテーマは、世界各国のBIM活用スキルや経験年数、業務での活用度、生産性向上への効果などを、横並びで比較することです。

日本のBIM活用も大きく取り上げられています。中でもBIMの費用対効果(ROI)に対する建設会社の評価は、

ナ、ナ、ナ、ナント、

日独仏が世界一

であることが明らかになりました。

中でもBIMの費用対効果を「非常に高く評価(25%以上)」とする回答者の割合は40%と世界で最も高い値となりました。

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世界各国の建設会社がBIMの費用対効果をどう評価しているかのデータ。日本がドイツ、フランスと並んで20140128-image3世界一だが「非常に費用対効果が高い」が40%もある

また建設会社のBIM活用年数では、米国・カナダ市場に次いで日本・韓国市場は2位となり、3位のオーストラリア・ニュージーランド市場、4位の英国・フランス・ドイツ市場よりも長い活用歴となっています。 日本の回答者は75%が「3年以上」のBIM活用歴を持っていると回答し、「1~2年」(25%)を大きく上回りました。“日本のBIM元年”と言われる2009年から今年で6年目に入りましたが、それがデータにも表れていると言えそうです。

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建設会社のBIM活用年数は日本・韓国市場が2位となった

日本のBIM活用については2ページにわたって総括されています。報告書の“講評”によると、「日本の建設会社の

BIM活用レベルは中級

だが、その効果については高く評価している。これは日本でのBIM活用を促進させる力となるだろう。利益率の向上とコスト削減が、日本のBIM活用では重要項目となっている」としています。

データによると日本の建設会社はBIMによる「新規業務の開拓」や「利益率の向上」を世界平均より高く評価しており、「施工ミスの削減」や「発注者、設計者との協働」は逆に低くなっています。

このあたりも発注者や設計者との報告・連絡・相談が密な日本の建設市場の性格が表れているようで興味深いです。

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日本のBIM活用についての総括は2ページにのぼる

この報告書は全部で64ページのPDF形式となっており、無料でダウンロードできます。英文なので読むのが大変と思われる方は、グラフのところだけでも見てみるととても参考になりますよ。ご興味のある方はMcGraw-Hill のサイトまでどうぞ。

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