管理人のイエイリです。
建設業界に普及しつつあるBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)は、他業種から建設分野に新規参入するきっかけにもなっているようです。
東京・深川に昨年夏、設立されたジェイ・フィールドもその1社。代表取締役の西村穣さんのもともとのご専門は
ナ、ナ、ナ、ナント、
企業の基幹システム
だったのです。
現在、取り組んでいるのは複数のBIMモデルを統合・閲覧し、干渉チェックなどが行えるソフト「Navisworks」の属性情報(BIMモデル各部材に埋め込まれた様々なデータ)を活用したシステム開発です。
NavisworksでBIMモデルの属性情報を編集するためには、各部材の属性情報を開いて一つ一つ変更していくという面倒な作業が必要です。
そこで同社は、3D画面上で選択した部材の属性情報を一覧表示してまとめて変更したり、表計算ソフト「Excel」のデータとして書き出し・編集・読み込みしたりできるような機能を開発しました。
このほか、部材の選択状態と3Dビューをひもづけ、コメントをつけて保存したり、画像と属性情報付きのレポートをExcel用データとして出力したりできる機能も開発。
これらの機能はNavisworks用のプラグインソフトとして提供しています。
NavisworksはBIM分野への参入の手始めとして取り組んだもので、同ソフトについては既にかなりのシステム開発ができるようになったとのことです。
もともとERPなど、企業の基幹システムに強いだけに、今後は
BIMと経営を連携
させるシステムも生まれそうですね。
西村さんは51歳。BIMの分野に参入したのは、拙著「図解入門 よくわかる最新BIMの基本と仕組み」を読んだのがきっかけだったそうです。
同社は現在、開発作業とともに建設業界にどんなニーズやビジネスチャンスがあるのかを研究中です。
これまでビル管理会社用のシステム用件定義などの業務経験もあるとのことですので、Navisworksのデータを使った経営管理や施工管理、維持管理などのシステムなどを検討している方は、一度、同社に相談してみると意外な道が開けるかもしれませんよ。