管理人のイエイリです。
実物の建物や土木構造物などの形状を「点群」という無数の3D座標によって計測する長距離型レーザースキャナーは、数十億点という膨大な点群データを手軽に計測できるようになりました。
そこで、計測した点群データを建設の設計や施工に生かすため、コンピューターで処理するためのソフトウエアも進化してきました。
エリジオン(本社:静岡県浜松市)は3月7日、3次元点群処理ソフト「InfiPoints」に、新しく3つの新機能を盛り込んだ最新バージョン「InfiPoints Ver.1.2」を発売しました。
そのオプション機能には、
ナ、ナ、ナ、ナント、
ライノセラスに点群
を読み込む「Rhinoプラグイン」も含まれているのです。
「Rhinoプラグイン」によってライノセラスに読み込まれた点群データ(資料:エリジオン。以下同じ)●
ライノセラス(Rhinoceros)とは、複雑な曲面などを設計する3Dモデリングツールです。数式やルールに基づいて形状を発生させる「アルゴリズミックデザイン」の定番ツールとしても有名です。
このソフトに3Dの点群データを読み込み、点群に沿った面形状をモデリングすることができるようになったことで、点群データを使ったモデリング設計がさらにしやすくなりますね。
2つ目の機能は、「閲覧用ファイル出力」の機能です。点群データに閲覧用のビューワーソフトを一体化したもので、プログラムをインストールすることなく、点群データを開いて見ることができます。
点群データの閲覧のほか、寸法の測定やコメントの挿入、断面図の作成もできるので、点群データから好きなだけ必要な情報を取り出せます。
3つ目の機能は、「高解像度画像出力」の機能です。点群を真上や真横から見て、
ある範囲の点群をスライス
ある範囲の点群をスライスすることによって簡易的な2D画像を作れます。
例えば、床面から1m上までの範囲にある点群を水平にスライスして2D画像を作り、100分の1サイズで印刷すると、画像上の1cmが実物の1mに相当します。
既存の機械室などに新しい機器を搬入する経路の干渉チェックするときなどに、手軽に点群データを使えそうですね。
ちなみにお値段は閲覧用ファイル出力や高解像度画像出力などを備えた本体が250万円(税別、以下同じ)で年間保守料が50万円、オプションのRhinoプラグインが50万円で年間保守料が10万円となっています。
上記以外の機能については、前バージョンの記事をご覧ください。