純国産3Dプリンター!「ニンジャボット」を発売する三豊工業の意外な本業
2014年3月14日

管理人のイエイリです。

最近、3Dプリンターがどんどん低価格化しています。しかし米国製のものが多く、機械としても精度が甘かったり、パーツや材料がすぐに入手しにくかったりというのが問題だな、と感じている人もいるでしょう。

そんな人は、静岡県駿河区の三豊工業(さんぽうこうぎょう)が3月下旬に発売する3Dプリンター「ニンジャボット」を検討してみるのもいいかもしれません。

アイツーアイが設計し、三豊工業が製造・販売するもので、

ナ、ナ、ナ、ナント、

 

完全国内アセンブリー

 

つまり、“100%日の丸3Dプリンター”が売り物なのです。

3月下旬に発売される「ニンジャボット」(写真:三豊工業。以下同じ)

3月下旬に発売される「ニンジャボット」(写真:三豊工業。以下同じ)

幅450×奥行450×高さ480mmで本体重量11kgという小型・軽量なマシンにもかかわらず、最大造形サイズは幅200×奥行200×高さ200mmと大きめです。

また、フレームは頑丈で精度を優先した設計になっており、長時間連続稼働が可能です。造形用のテーブルは両軸受けタイプで安定しており、激しく振動する複雑な形状の造形もできます。

最大造形サイズは幅200×奥行200×高さ200mmと大きめ

最大造形サイズは幅200×奥行200×高さ200mmと大きめ

頑丈なフレームと両軸受けでしっかり支持された造形用テーブル

頑丈なフレームと両軸受けでしっかり支持された造形用テーブル

全部で3機種が用意されており、造形用テーブルに加熱装置がないものとあるもの、さらに加熱装置ありのタイプは造形用ノズル(エクストルーダー)が1個のものと2個のもの(ダブルエクストルーダータイプ)があります。

「ダブルエクストルーダータイプ」は、2色の材料を使った造形も行えます。

2色の材料を使って造形できる「ダブルエクストルーダータイプ」のマシン

2色の材料を使って造形できる「ダブルエクストルーダータイプ」のマシン

様々な色の材料を組み合わせて造形した模型の例

様々な色の材料を組み合わせて造形した模型の例

ニンジャボットのウェブサイトで公開されている動画には、中空部分に入れる「サポート材」を使わずに、つながったチェーンを一度に造形する手順を紹介したものもあります。内部空間が多い建築物などの模型も作りやすいかもしれませんね。

チェーンを造形中のニンジャボット

チェーンを造形中のニンジャボット

出来上がった模型。鎖のようにブラブラしています

出来上がった模型。鎖のようにブラブラしています

ファームウエアにはオープンソースの「Reprap Marline」を採用し、サポートOSはWindows XP / Vista / 7 / 8(32bit、64bit)、MacOS(32bit、64bit)です。気になるお値段は、20万円台半ばから後半とのことです。

ところで、ニンジャボットを発売する三豊工業という会社は、打設したコンクリートの表面に石積みやタイルなどの模様をつける

 

スタンプ・コンクリート

 

や、ストリート・プリントなどの景観権材の販売と施工を本業としています。

三豊工業が本業とするスタンプ・コンクリート(左)の施工風景(右)

三豊工業が本業とするスタンプ・コンクリート(左)の施工風景(右)

新規事業を模索していた社長さんが3Dプリンターに目をつけ、今年、事業化したそうです。同社では3Dプリンターを戦略事業と位置付け、今後、各種3Dプリンターの製品開発や3Dプリンターの教育事業などを行っていく予定です。

本業のコンクリート技術を生かせば、本物の建物や歩道などの施工ができる大型3Dプリンターの開発も夢ではないかもしれませんね。

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