管理人のイエイリです。
最近、3Dプリンターがどんどん低価格化しています。しかし米国製のものが多く、機械としても精度が甘かったり、パーツや材料がすぐに入手しにくかったりというのが問題だな、と感じている人もいるでしょう。
そんな人は、静岡県駿河区の三豊工業(さんぽうこうぎょう)が3月下旬に発売する3Dプリンター「ニンジャボット」を検討してみるのもいいかもしれません。
アイツーアイが設計し、三豊工業が製造・販売するもので、
ナ、ナ、ナ、ナント、
完全国内アセンブリー
つまり、“100%日の丸3Dプリンター”が売り物なのです。
幅450×奥行450×高さ480mmで本体重量11kgという小型・軽量なマシンにもかかわらず、最大造形サイズは幅200×奥行200×高さ200mmと大きめです。
また、フレームは頑丈で精度を優先した設計になっており、長時間連続稼働が可能です。造形用のテーブルは両軸受けタイプで安定しており、激しく振動する複雑な形状の造形もできます。
全部で3機種が用意されており、造形用テーブルに加熱装置がないものとあるもの、さらに加熱装置ありのタイプは造形用ノズル(エクストルーダー)が1個のものと2個のもの(ダブルエクストルーダータイプ)があります。
「ダブルエクストルーダータイプ」は、2色の材料を使った造形も行えます。
ニンジャボットのウェブサイトで公開されている動画には、中空部分に入れる「サポート材」を使わずに、つながったチェーンを一度に造形する手順を紹介したものもあります。内部空間が多い建築物などの模型も作りやすいかもしれませんね。
ファームウエアにはオープンソースの「Reprap Marline」を採用し、サポートOSはWindows XP / Vista / 7 / 8(32bit、64bit)、MacOS(32bit、64bit)です。気になるお値段は、20万円台半ばから後半とのことです。
ところで、ニンジャボットを発売する三豊工業という会社は、打設したコンクリートの表面に石積みやタイルなどの模様をつける
スタンプ・コンクリート
や、ストリート・プリントなどの景観権材の販売と施工を本業としています。
新規事業を模索していた社長さんが3Dプリンターに目をつけ、今年、事業化したそうです。同社では3Dプリンターを戦略事業と位置付け、今後、各種3Dプリンターの製品開発や3Dプリンターの教育事業などを行っていく予定です。
本業のコンクリート技術を生かせば、本物の建物や歩道などの施工ができる大型3Dプリンターの開発も夢ではないかもしれませんね。