管理人のイエイリです。
東京大学本郷キャンパス内に、複雑な曲面のファサードを持ち、その上を杉板が覆っているというユニークなデザインの建物「ダイワユビキタス学術研究館」がこのほどオープンし、5月14日に報道関係者向けの内覧会が行われました。
S造地上3階建て、地下2階建ての建物を設計したのは、隈研吾建築都市設計事務所、施工を担当したのは大和ハウス工業です。
この建物は大和ハウス工業の創業者である故・石橋信夫氏の遺志を受けて、
ナ、ナ、ナ、ナント、
大和ハウスが東大に寄付
した建物なのです。
この建物は東大大学院情報学環のユビキタス分野の教育・研究拠点になるもので、照明や空調、エレベーターなどの制御の実験棟としての機能を担っています。
そのため、館内には温度・湿度センサーや人感センサーなどが約500個も取り付けられており、いつでも設備やセンサーに手が加えられるようにするため天井板はありません。
館内には温度や湿度を自動感知する「環境モニタリングシステム」や、人の位置を自動認識する「ユビキタス場所情報インフラ」が装備され、「オープンAPIコントロール」によって、ネットワーク制御が可能です。
例えば、外が暗くなると自動的に電灯がついたり、室内カメラの画像認識によってジェスチャーでエレベーターを呼んだりといったシステムもやる気になれば開発できるのです。
また、地下には巨大な建物や土木構造物などを実物大の映像で保存や再現ができる「ユビキタス空間物アーカイブギャラリー」や、3階には125席のホール「ダイワハウス石橋信夫記念ホール」も設けられています。
最先端のICT技術を導入したこの研究館では、驚くべき秘密が隠されていました。
ナ、ナ、ナ、ナント、
照明のスイッチがない
のです。
というのは、スマートフォンやタブレット端末が照明のスイッチになっているからです。
今後、この建物からどんなユニークな空調や照明、エネルギー管理システム、そしてロボット活用技術が生まれるのかが楽しみですね。