管理人のイエイリです。
スペイン・バルセロナには、サグラダ・ファミリア以外にも、巨匠・アントニー・ガウディが残した名建築がたくさん残っています。
世界遺産、「カサ・ミラ」もその一つ。いろいろな書籍やウエブサイトで見る写真は、海岸線のようにうねるファサードや曲面で構成された屋根で構成されており、今回、バルセロナに行ったらぜひ、じっくりと鑑賞しようと現地に突撃しました。
地下鉄駅の出口からグラシア通りを探したところ、曲面で構成されているはずの建物がなかなか目に入ってきません。
ナ、ナ、ナ、ナント、
オシャレ足場
をかけて大規模修繕中だったのです。
当ブログではこれまで米国・ラスベガスやフランスのパリ、イタリアのフィレンツェなどで見つけたオシャレ足場についてご報告してきましたが、世界遺産にも使われているのですね。
せっかく来たのに、少し残念と思いましたが、気を取り直して内部に入りました。
そこはまさにガウディの世界です。中庭に面した壁面はカラフルな彩色が施され、斜めに横断するようにかけられた階段が立体感のある空間を演出していました。
また、屋上は山あり谷ありの公園のようになっており、煙突や階段室などの機能的な構造物も一つ一つ、彫刻のような装飾が施されており、丁寧な仕事には驚かされるばかりでした。
この建物が完成したのは1907年と既に100年以上前になります。この時代にどのように屋上の曲面を作ったのかと不思議に思っていましたが、内部を見て納得しました。
それは
薄いレンガでアーチ
を作り、これをずらりと空間に並べることにより、飛行機の翼の「リブ」のように自由自在な断面を作っていたのです。
その断面は、サグラダ・ファミリアの「逆さ吊り実験」で求められたように放物線のアーチにすることで、合理的な構造を実現しています。
オシャレ足場はこのほか、ランブラス通りでも見かけました。