iPadでTeklaを活用!BIM先進企業、スカンスカの現場最前線に潜入
2014年8月21日

管理人のイエイリです。

「Tekla Structures」と言えば、建物の鉄骨全体から、鉄筋やボルト1本に至るまで3Dで設計できる詳細構造用のBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)ソフトです。

フィンランド・ヘルシンキの大手建設会社、スカンスカ Oy社はヘルシンキ市内で建設中の集合住宅の現場事務所にTekla Structuresを導入し

ナ、ナ、ナ、ナント、

 

技術者全員のパソコン

 

にインストールして、施工管理に活用しているのです。

ヘルシンキ市内の集合住宅の現場事務所でTekla Structuresを活用するスカンスカ Oy(写真:家入龍太。以下同じ)

ヘルシンキ市内の集合住宅の現場事務所でTekla Structuresを活用するスカンスカ Oy(写真:家入龍太。以下同じ)

集合住宅の全体BIMモデル

集合住宅の全体BIMモデル

フィンランドの建築工事では、工場製作のプレキャスト・コンクリート部材がよく使われています。そのため、配管やダクトを通す「スリーブ」はあらかじめ意匠、構造、設備の設計を統合して決めておき、工場製作の段階で穴を開けておきます。

電線を通す電線管やコンセントも工場製作の段階でプレキャストパネルに埋め込んでおきます。また、配管やダクトの干渉は、「Solibri Model
Checker」を使って発見し、施工前に設計を修正しておくので作業の手戻りも以前に比べて大幅に減ったそうです。

現場に仮置きされたプレキャスト・コンクリート部材。スリーブや電線管などは工場で取り付け済みだ

現場に仮置きされたプレキャスト・コンクリート部材。スリーブや電線管などは工場で取り付け済みだ

スリーブ部分の詳細なBIMモデル

スリーブ部分の詳細なBIMモデル

事前にスリーブ位置を確定し、工場製作のプレキャスト部材に生かす「フロントローディング」(業務の前倒し)を行うためには、やはり詳細な部材までを3D化してモデリングできる「Tekla
Structures」のようなソフトを現場でも活用する必要がありそうですね。

さらにこの現場では、

ナ、ナ、ナ、ナント、

 

TeklaのBIMモデルをiPad

 

にインポートして現場最前線に持って行き、施工のチェックにも使っています。

使っているのはTekla Structuresのベンダーであるテクラが今年、リリースした「Field 3D」というiPad用のアプリです。

Tekla Structuresの詳細BIMモデルにもかかわらず、iPad上では自由に拡大・縮小や視点の移動などが行え、さらに各部材の属性情報を開いて部材の仕様などもその場で確認しながら、施工管理に活用できます。

iPadにTekla StructuresのBIMモデルをインポートし、現場最前線で活用

iPadにTekla StructuresのBIMモデルをインポートし、現場最前線で活用

iPad上で属性情報も確認できる

iPad上で属性情報も確認できる

配管や電線などの設備の施工状況

配管や電線などの設備の施工状況

iPad上で属性情報も確認できる

iPad上で属性情報も確認できる

iPadは雨やほこりに弱いのが現場で活用する上でのネックですが、この現場ではがっちりした防水ケースにiPadを入れて工具感覚で使っています。現場取材の当日は、時折、強い雨が降りましたが、雨を気にすることなくiPadを使っていました。

防水ケースに入れたiPadに降りかかる雨。現場ではもはや工具感覚で使われていた

防水ケースに入れたiPadに降りかかる雨。現場ではもはや工具感覚で使われていた

スカンスカ Oyの社員の皆さん

スカンスカ Oyの社員の皆さん

さすが、テクラの本社があるフィンランドの現場はBIM活用が最前線まで進んでますね。

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