国産土木CADも3D化へ!川田テクノが1年間無料サービスを実施
2014年9月11日

管理人のイエイリです。

日本の土木CADのつい最近までの最重要課題は、2D図面の電子納品に使われる「SXF形式」によるデータの入出力に対応することと言っても過言ではありませんでした。

一方、建設業界の潮流は建築ではBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)、土木ではCIM(コンストラクション・インフォメーション・モデリング)と、3D化の方向に急速に進んでいます。

川田テクノシステム(本社:東京都北区)もこの流れに乗り、1995年から販売してきた2次元CAD「V-nas」の土木設計に特化した機能や操作性を維持しつつ、3次元CAD化した「V-nasClair」を開発しました。

「2D図面で設計作業を進めながら、結果として3Dモデルを作っていく」という作業方法を行いやすくするため、等高線や道路、河川などに標高データを付けやすくする「3D地形オプション」や、日本の道路設計でよく使われている「IP法」による入力や線形計算書の作成を行える「3D線形オプション」も開発し、提供しています。

2D図面上に河川や擁壁の断面図を入力する感覚で3Dモデルを作る「3D地形オプション」(以下の資料:川田テクノシステム)

2D図面上に河川や擁壁の断面図を入力する感覚で3Dモデルを作る「3D地形オプション」(以下の資料:川田テクノシステム)

IP法による道路中心線入力などを行いやすくする「3D線形オプション」

IP法による道路中心線入力などを行いやすくする「3D線形オプション」

同社は土木分野での3D設計を普及させようと英断を下しました。これらの2つのオプションを、

ナ、ナ、ナ、ナント、

 

2015年9月末まで無料

 

で提供することを決めたのです。

2Dでの設計に慣れた人は、やはり平面図に描かれた中心線や道路の断面図など、2D図面を基準にして3Dモデルを作っていく方が、いきなり3Dモデルを作っていくよりも安心感がありますね。

その後、LandXMLや数値地図、Google Earthの標高データなどから直接、3Dモデルを作っていく方法などにシフトしていけば、CIM業務なども効率的に行えるようになりそうです。

3D地形オプションで標高などを入力し、地形のCGモデルを作った例

3D地形オプションで標高などを入力し、地形のCGモデルを作った例

3D線形オプションで入力した盛り土や切り土。一見、2D図面ですが3D情報を持っています

3D線形オプションで入力した盛り土や切り土。一見、2D図面ですが3D情報を持っています

3Dによって表示した中心線や幅員線。2Dから3Dへと抵抗なく進んでいけそうです

3Dによって表示した中心線や幅員線。2Dから3Dへと抵抗なく進んでいけそうです

3D線形オプションで作った3Dモデルを「V-nasClair」によって路面のポリゴンを加工し、CGを作成した例

3D線形オプションで作った3Dモデルを「V-nasClair」によって路面のポリゴンを加工し、CGを作成した例

今秋リリースされる両オプションの新バージョンでは、国土地理院の国土基盤地図情報の入力に対応するほか、Google EarthのKMLを出力し、Google
Earth上に3Dモデルを取り込んでプレゼンテーションできるようになります。

このほか、

 

LandXMLやソリッドモデル

 

の入出力対応や3D構造物オプション、3D点群オプションなど様々な3Dオプションが投入されることになっています。

2Dから3D、そしてCIMへと、日本の土木CADは急速に進化しているようです。今回の無料オプションサービスの詳細は、こちらのページをご覧ください。

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