樹木を自動削除!福井コンピュータの点群処理システム「X-POINT」
2014年9月22日

管理人のイエイリです。

地形や街並みなどの形状を「3Dレーザースキャナー」で記録した点群データは、BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)やCIM(コンストラクション・インフォメーション・モデリング)で建物や土木構造物を設計していくための“3D下絵”としての活用が増えています。

それに伴い、場合によっては数億点にものぼる膨大な点群データをパソコンでスムーズに扱うためのノウハウも重要になってきました。

そこで国産CADベンダーの福井コンピュータは、点群データを“サクサク扱いたい”というユーザーのニーズに応えた新製品、3D点群処理システム「X-POINT(クロスポイント)」(PDF)を10月7日に発売することになりました。

3D点群処理システム「X-POINT」の画面(資料:福井コンピュータ。以下同じ)

3D点群処理システム「X-POINT」の画面(資料:福井コンピュータ。以下同じ)

ナ、ナ、ナ、ナント、

 

点群から樹木を削除

 

して地表面だけを残すなどのフィルター機能が充実しているのです。

地上の構造物などが写っているもとの点群データ

地上の構造物などが写っているもとの点群データ

フィルターをかけて地表面のデータだけを残した点群データ

フィルターをかけて地表面のデータだけを残した点群データ

数億点もの点群データをBIM/CIMソフトに読み込むと、動作がぐっと重くなります。そこで「X-POINT」では付属の「基本フィルター」と、オプションの「高性能フィルター」により点群データから効率的に不要な点群を間引きして、データ量を減らし、設計業務に使いやすく加工します。

前述の「地表面フィルタリング」のほか、点群が密集しすぎている部分だけを自動的に間引きして、全体的に均一の密度の点群データにする「近傍点フィルタリング」や、たまたま点群に写り込んでしまった虫や鳥などの不要点を消す「ノイズフィルタリング」などを備えています。

また、標準機能として点群に三角形の面を張る「TIN」データ作成機能も備えているほか、

 

点群付きビューワー

 

を作成することもできます。

このビューワーがあれば、点群データを読み込めるBIM/CIMソフトがなくても、点群を開いて見ることができるのです。

ちなみに「X-POINT」のお値段は、基本部(表示、編集、基本フィルター、TIN作成などの機能付き)が70万円(税別)、オプションの高性能フィルター(自動、ノイズ、近傍点、地表面など)が30万円(税別)です。

また、福井コンピュータでは点群データから地形図や断面図を作成する「LandTrace-Evoluto3D/MMS」というソフトも既に発売しています。国産土木CADも点群や3Dモデルへの対応が加速してきたようですね。

「LandTrace-Evoluto3D/MMS」の画面

「LandTrace-Evoluto3D/MMS」の画面

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