施工用の国産CIMソフト!福井コンピュータが「TREND-CORE」を発売
2014年11月28日

管理人のイエイリです。

これまでCIM(コンストラクション・インフォメーション・モデリング)用のソフトは、海外製品が主流でしたがこれに対抗する国産のCIM用3次元CADが来年、発売されることになりました。

福井コンピュータが開発した「TREND-CORE」(PDF版リリース)というソフトがそれです。道路や法面などの土木施工専用コマンドを標準装備し、属性情報を付加することでビジュアルな3DのCIMモデルが作れます。

CIM用の3次元CAD「TREND-CORE」の画面(資料:福井コンピュータ。以下同じ)

CIM用の3次元CAD「TREND-CORE」の画面(資料:福井コンピュータ。以下同じ)

その操作を行うのは

ナ、ナ、ナ、ナント、

 

現場の技術者自身

 

なのです。

このソフトは設計段階で作成された地形や道路の設計データをLand-XML形式などで読み込みます。そして標準断面から道路の3Dモデルを作成したり側溝やガードレールなどをワンクリックで配置したりできる「簡易モデリング機能」を持っています。

簡易モデリング機能を使って道路を作成したところ

簡易モデリング機能を使って道路を作成したところ

道路設計モデルを読み込んで3Dで見たところ

道路設計モデルを読み込んで3Dで見たところ

そして3Dモデルの横断面で切りながら現況図と法面のすりあわせを確認したり、編集したりすることができます。そのとき、埋設物の位置も確認できます。

また、設計時に使った現況モデルは起工時の地形データとは食い違いがあるため、起工時の地形データに合わせて法面をすりつける「法面すりあわせ機能」も持っています。

任意の横断面で3Dモデルを切って道路や側溝、埋設物の位置を確認できる

任意の横断面で3Dモデルを切って道路や側溝、埋設物の位置を確認できる

道路や法面などの道路専用の“CIMパーツ”はパラメトリック要素となっており、土木業務で使う名称のパラメーターを入力すると現場に合ったパーツを作成できます。

このほか、建設機械を中心に200点以上の土木用3D部品を標準搭載しているほか、Trimble SketchUpの建機モデルなどをインポートして使えます。

対応OSはWindows8.1の64ビット版で推奨メモリーは8GB、推奨CPUはCore i7以上と、ハードもそれなりにパワフルなものが必要となっています。

豊富な建機の3D部品を標準搭載している

豊富な建機の3D部品を標準搭載している

福井コンピュータは以前から土木施工管理システム「EX-TREND武蔵」を発売しているほか、現場での測量作業を効率化する現場端末システム「X-FIELD(クロスフィールド)」(PDF)を7月に、3Dレーザースキャナーで計測した点群データから地表面の3Dモデルを作る「X-POINT(クロスポイント)」(PDF)を10月に発売しました。

そして今回の「TREND-CORE」が加わることで、調査→設計→施工→維持管理の建設ライフサイクルをカバーする

 

CIMソリューション

 

が出来上がりつつあります。

同社は建築分野ではBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)用3次元CAD「GLOOBE」などを軸として他社の国産BIMソフトと連携する「J-BIM
プロジェクト」を推進していますが、土木分野でも国産ソフトによる“J-CIM”ができそうな勢いになってきましたね。

今後のCIM分野での展開がますます楽しみになってきました。

福井コンピュータのCIMソリューションマップ

福井コンピュータのCIMソリューションマップ

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