ターミネーターもビックリ!ARでデータと現場を融合するスマートヘルメット
2015年1月19日

管理人のイエイリです。

「ターミネーター」など、人間型のロボットが登場する映画では、ロボットから見た視界がよく登場します。

街や建物の中にある様々なモノや危険を認識し、その上にデータを表示したり、アラームを出したりといったシーンです。

米国・ロサンゼルスに本拠を置くダクリ社(DAQRI)は、人間の作業員が、これらのロボットと同じように、工事現場にある様々なものを認識できる「スマート・ヘルメット」を開発しました。

DAQRIが開発したスマート・ヘルメット(写真・資料:DAQRI。以下同じ)

DAQRIが開発したスマート・ヘルメット(写真・資料:DAQRI。以下同じ)

ナ、ナ、ナ、ナント、

 

ARで現場とデータを融合

 

し、3Dや4Dで様々なデータを見ることができるのです。

DAQRI スマート・ヘルメットの装着例。目の前に透明な4Dディスプレーが付いている

DAQRI スマート・ヘルメットの装着例。目の前に透明な4Dディスプレーが付いている

スマート・ヘルメットに搭載された4Dディスプレーやセンサー、CPU、カメラなど

スマート・ヘルメットに搭載された4Dディスプレーやセンサー、CPU、カメラなど

このヘルメットにはCPUや奥行きを認識できる3Dセンサー、周囲を360度撮影できるカメラ、プロ仕様の慣性航法装置、そして透明な4Dディスプレーなどが付いています。

4Dディスプレーには、様々なデータや画像、動画などを表示します。すると、実際の現場とこれらのデータを重ねて見ることができ、ターミネーターのような感覚で仕事ができるというわけです。

交換する部品を4Dディスプレーで見た例

交換する部品を4Dディスプレーで見た例

下水処理場の水槽を認識した例

下水処理場の水槽を認識した例

現場に合ったデータを表示するのに、いちいちデータを選ぶ必要はありません。その理由は、ヘルメットに搭載された各種センサーが、周囲の現場状況を常時観測し、3Dモデル上のどこにいるのかを認識するからです。

英語では「コンテキスト(Context=文脈)」という表現がよく使われますが、要するに目の前にあるモノや状況を自動的に判断して、それに合ったデータを提供してくれる仕組みになっているのです。

プラント内の位置を認識し、目的の機器の方向を示した例

プラント内の位置を認識し、目的の機器の方向を示した例

このほか、ヘルメットに搭載された高解像度のカメラで、現場を動画で記録することができます。

デジタル化がされていないメーターなどでも、数値や文字の認識機能により

ナ、ナ、ナ、ナント、

 

アナログ目盛りを読み取る

 

ことにより、現場のデータを収集し、3Dモデルにひもづける、といったことも可能です。

アナログ目盛りを読み取り、デジタル化した例

アナログ目盛りを読み取り、デジタル化した例

BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)やCIM(コンストラクション・インフォメーション・モデリング)の現場での活用や、維持管理でのデータ収集や記録に便利に使えそうですね。

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