管理人のイエイリです。
札幌市に本社を置く岩崎は、情報化施工やCIM(コンストラクション・インフォメーション・モデリング)などの分野での技術力に定評があります。
昨年、東京に支店を設けてから、大手建設会社などから大規模なCIMモデル構築や3Dレーザースキャナーで計測した点群データの処理を依頼されることが増えました。
先日、そのオフィスを取材した際に、CIM業務で使うというワークステーションを見せていただきました。
その1台の上に置いてあるデスクトップ型ワークステーション、Z820のスペックを聞いてびっくり。
16ギガバイトのDDRメモリーを8枚も搭載し、
ナ、ナ、ナ、ナント、
合計128ギガバイト
の記憶容量を持っていたのです。
またCPUには10個のコアを持つ「Intel Xeon E5-2690v2プロセッサ」を2個も搭載し、コアも合計20個とこれまたすごい数です。
これまでBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)の取材先で見たワークステーションやパソコンのメモリー量は、一般の設計者が8GB程度、少し大きなBIMモデルを扱うマシンで16GB、大きくても32GBくらいでした。
そのため、128GBというメモリー量を聞いたときは、ついに大台を超えた“お化けワークステーション”、というインパクトを感じました。
では、いったい、このマシンでどのような業務を行っているかというと、まずは点群データの処理です。
例えば全長60kmの道路周辺の3D形状をまるごと記録した点群データは、容量が2GBもあります。こうした点群データをもとにCIMモデルを作る作業を行っています。
また、同社では草が生えた堤防などの点群データから、下の地面の形状だけを抜き出す「PET’s」という点群処理ソフトを開発しました(当ブログ2014年9月4日の記事参照)。このソフトを使ってもとの点群データから98%を捨てる作業にも使っています。
このほか、街や地域、農場などを丸ごとCIMモデル化し、納品先の会社のワークステーションやパソコンで開けるデータ容量に調整する作業にも、このお化けワークステーションは活躍しています。
この“巨大”なワークステーションは、経験豊富なベテラン技術者の専用マシンかと思いきや、
新入社員も気軽に使える
ようにしているとのことです。
新入社員といえば、先輩からお古のマシンが回ってくることもありがちです。
しかし、岩崎のように若いうちから最新のマシンが自由に使える環境だと、仕事がスムーズに進むだけでなく、やる気もいっそう高まりそうですね。