管理人のイエイリです。
東京都清瀬市にある大林組技術研究所では、2010年に本館「テクノステーション」が竣工して以来、着々とネット・ゼロ・エネルギー・ビル(ZEB)化に取り組んできました。
2011年度には早くも一般の事務所ビルに比べて57.2%のCO2排出量削減と、カーボンクレジットの購入により「エミッションZEB」を達成しました。
さらに省エネ、創エネ、蓄エネの設備を増強し、2014年度には1年間に本館が消費する年間の電力すべてを、
ナ、ナ、ナ、ナント、
敷地内の太陽光発電
でまかなう「ソースZEB」を達成することがほぼ確実になったのです。
2月13日、技研に設置された様々な省エネ、創エネ、蓄エネの設備が報道陣に公開されました。
まず、目についたのは技研内の各建物の屋上に設置された太陽光発電パネルです。とにかく、利用できそうところには、所狭しとパネルが設置されていました。
そして本館の裏には200kWのガスエンジン発電機2基と、その排熱で発電する50kWのバイナリー発電機1基が設置されていました。バイナリー発電機は三井造船製とのことです。
そして、見どころは出力500kW、容量3000kWhの大型蓄電池です。
いったい、どんな形をしているのか楽しみでしたが、現物を見てビックリ!
ナ、ナ、ナ、ナント、
タンクのような形
をしているではありませんか。
これは「レドックスフロー電池」というもので、住友電工が作りました。電気を蓄えるのはレアメタルのバナジウム(V)の電解液です。
タンクには大量の電解液がたまっており、 これが電気を取り出す「セル」に送られて充電、放電を行います。
電池の出力はセルの数、蓄電容量はタンクの容量で決まるので、自由に出力と容量を設計することができます。
研究所には、照明や空調など一般のオフィスとして使用する設備のほか、大きな電力を使う実験設備もあります。
そのため、研究員の皆さんは、モニターで表示される時間ごとの電力消費量を見ながら、電力を使う時間を“予約”して、ピークを抑える努力をしているとのことでした。