管理人のイエイリです。
さいたま市に本社を置くオーセブンが開発・販売を行うエクステリア・外構・造園設計CAD「eE-CAD(イーキャド)」シリーズは、塀や階段、ウッドデッキなどの部材を「選んで置くだけ」の簡単な操作で外構の3Dモデルが作れるのが売り物です。
同社はこのほど創業20周年を記念して、最新版の「eE-CAD11」を開発しました。
ひと足先にその内容を拝見させていただきましたが、様々な新機軸の機能に圧倒されました。
“スタンプ作図”のように手軽な操作とはうらはらに、スマホやタブレット端末によるプレゼンテーションから、土量計算や構造計算、そして積算・見積もりまでをカバーするもので、もはや、
本格BIMソフト
と言っても過言ではない内容だったからです。
まず、プレゼン機能では面倒な光源設定なしで「昼景」や「夜景」を作れます。夜景では照明が「自動点灯」したり、「手描き風」の仕上げにしたりできるほか、VR動画も簡単に作れます。
また、タブレットやスマホを使ったプレゼンでは、図面の中にQRコードを埋め込んで3DパースやVR(バーチャルリアリティー)動画と連動させることができ、ノートパソコンで部材を変更しながらのプレゼンも可能です。
今回のバージョンアップでは、平面図とパースを連動されてどちらからでも作図や部材配置ができる「リアルタイムパース」機能や、CADと連動してタブレットに製品カタログやマニュアルなどを自動表示する「eE-CAD11タブレット」という機能も盛り込まれました。
さらには造成時に必要な土量計算を行う機能も付きました。地山から掘削したり盛り土したりするときには、「土量変化率」まで指定することができます。
また、ブロック塀の詳細な設計や土の中の基礎までを自動設計する機能も付きました。
最近のBIMソフト的な機能としては、物件に関係する顧客情報から図面、見積書、そして現場写真をひとまとめにして入れておける「物件箱」があります。
この物件箱に入れた情報は、
ネットで瞬時に共有
できるので、社内外の社員や職人さん、取引先などプロジェクト関係者の動きに応じて経営者がアドバイスすることが可能です。
このほか、積算ソフト「e-Put(イープット)」を併用すると、積算・見積もりとCADをクラウドで連携させ、見積書をスピーディーかつミスなく作成できます。
eE-CAD11には、営業先や現場で威力を発揮するスマホやタブレットをフルに活用した機能が多いことにビックリしました。施工段階でのBIM活用も、今後、こんなスタイルになっていくのかもしれませんね。
ちなみに、eE-CAD11は4月10日に予約販売を開始し、納品は6月1日からの予定です。