調査・設計を8割短縮!日立がエレベーター改修に3Dスキャナーを導入
2015年6月12日

管理人のイエイリです。

エレベーターのリニューアル工事を行う際、これまではかごが上下に移動する昇降路の内部寸法を作業員がメジャーで測り、技術者がCADで図面を作成していました。

この方法だと、エレベーターの停止時間が90分程度、その後の図面作成に4時間程度の時間がかかっていました。

そこで日立製作所と日立ビルシステムは、現地調査から設計作業までの時間を大幅に削減する「3D現地調査システム」を開発。2015年4月から運用を開始しました。

これまでの手作業による調査作業に変わって投入されたのは、

ナ、ナ、ナ、ナント、

 

3Dレーザースキャナー

 

なのです。

3Dレーザースキャナーによる昇降路の計測作業イメージ(以下の資料:日立製作所、日立ビルシステム)

3Dレーザースキャナーによる昇降路の計測作業イメージ(以下の資料:日立製作所、日立ビルシステム)

エレベーター昇降路の最下部と中間部の2カ所から3Dレーザースキャナーで計測し、その点群データをもとに図面を作成するものです。

このシステムの導入により、現場での計測時間は計30分程度に、図面の作成も約30分にそれぞれ短縮され、従来は合計5時間半かかっていた作業が1時間で完了することになります。調査・設計時間が8割以上も短縮されることになります。

図面作成時間を短縮する大きな要因になったのは、昇降路内の壁面やレール、梁などの構造物を

 

点群データから自動抽出

 

する技術を開発したことです。

この技術によって図面の作成を自動的に行えるようになりました。

点群データをもとに図面を作成するイメージ

点群データをもとに図面を作成するイメージ

また、昇降路内にある構造物の全寸法を参集できるので、最も狭い空間を特定し、リニューアル予定のエレベーターが通過できるかという「4Dによる干渉チェック」も可能になります。

現場を3Dレーザースキャナーでデータ化し、コンピューターによって処理する「リアリティー・コンピューティング」が、リニューアル作業でも活用される時代に入ってきたようですね。

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