三菱電機のMMSが進化!リアルタイム点群作成や壁面専用カメラで
2015年7月22日

管理人のイエイリです。

三菱電機は、クルマで走行しながら路面や街路などの3Dで計測する「モービルマッピングシステム(以下、MMS)」の技術で定評があります。

車両にGPSアンテナやレーザースキャナー、カメラなどの機器を搭載し、一般車両と通常走行しながら、道路周辺の3Dレーザー点群データを高精度かつスピーディーに取得するシステムです。

MMSの車両に搭載されている機器の例(以下の資料:三菱電機)

MMSの車両に搭載されている機器の例(以下の資料:三菱電機)

MMSの活用例

MMSの活用例

この三菱のMMSに、最近、2つの進化がありました。その1つは、クルマで走行すると同時に、

ナ、ナ、ナ、ナント、

 

リアルタイムで3Dデータ

 

を作成する機能が開発されたことです。

3D点群データのリアルタイム表示例

3D点群データのリアルタイム表示例

これまでのMMSは、現場で計測した点群データを後でGPS位置補正情報と組み合わせる事後処理が必要だったため、計測結果を現場ですぐに確認できませんでした。

そのため、後でデータの不具合に気づいた時には、計測をやり直すという手戻りもありました。

それがリアルタイム化によって点群データをその場で見られるようになったため、現場で迅速に対応できるようになったのです。また、活用分野も広がりました。

●リアルタイム化によって広がった活用分野

測量 現場での状況判断、測量業務の効率化
災害対策 災害現場や被害状況の即時計測、救助活動や復旧活動の早期展開支援
警備・監視 定時パトロール結果の即時把握、不審物の即時発見
社会インフラ管理 現場での即時目視確認、変状個所の即時マーキング
ITS 3次元基盤地図整備への対応

もう1つの進化は、道路や鉄道などの社会インフラの維持管理機能に特化した「三菱インフラモニタリングシステム(MMSD)」の開発です。

これまでの3Dレーザー計測に加えて

 

壁面用高精細カメラ

 

による高精細画像などを使用し、トンネル内の構造物の変化状況を高精度に識別できます。

トンネル覆工面や路面の変状解析作業を自動化し、作業時間を短縮することができます。

三菱インフラモニタリングシステムの概要

三菱インフラモニタリングシステムの概要

このほか、鉄道車両に搭載して、構造物や設備の微小な経年変化を把握したり、建築限界を確認したりすることが機能です。また、鉄道の運行制御用に線路内に設置された「地上子」などの設置状況も正確に計測できます。

GPS衛星の電波が受信できない地下でも計測できるので、計測点検業務は大幅に効率化できそうですね。

いよいよ、社会インフラの維持管理は、本格的なIT活用時代に入ってきたようです。

三菱インフラモニタリングシステムは、7月22日~24日まで東京ビッグサイトで開催される「第7回インフラ検査・維持管理展」に出展されます。ご興味のある方はご覧ください。

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