日本設計のBIMはこう進化した!オートデスクとの提携から1年を振り返る
2015年8月7日

管理人のイエイリです。

昨年の8月27日、日本設計とオートデスクは「次世代BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)の実現」を目指して、パートナーシップを締結しました。

 

2014年8月27日に行われたパートナーシップ合意書への調印式(以下の写真、資料:日本設計、オートデスク)

2014年8月27日に行われたパートナーシップ合意書への調印式(以下の写真、資料:日本設計、オートデスク)

 

8月5日、両社はその後の1年間で、パートナーシップがどのように進ちょくしたのかを発表しました。

その成果を象徴するキーワードは、

ナ、ナ、ナ、ナント、

 

Integrated BIM(インテグレーテッド ビム)の推進

 

というものです。

「Integrated BIM」とは直訳すると、「統合されたBIM」という意味です。

日本設計はオートデスクのBIMソフト「Revit」を基盤にした「共通プラットフォーム」を整備するとともに、設計ワークフローの体系化を進め、設計情報を全社で標準化しました。

その結果、下記のような業務が可能になったとのことです。

  • 意匠・構造・設備の各ワークフローで「情報」を活用できるようになり、スムーズな業務連携が可能になった
  • 3D形状の作成に加え、建築物の性能・仕様を可視化して確認できるようになり、関係者間で共通認識を持てるようになった
  • 設備設計において国内の専門ソフト、流体解析ソフト、積算システムとシームレスにデータ連携できるようになり、設計品質がこれまで以上に向上した
  • 「情報」を活用する観点から図面基準を見直したことにより作図効率が向上し、設計・施工現場でも活用できるワークフローを構築できた
  • 「Dynamo」を活用し、アルゴリズム設計を利用した設備設計の自動化や、ライフサイクルコストの最適化設計を実現させた
  • 今後、標準化した「情報」を維持管理にまで展開する計画を立案できた

上記の内容をイメージで表すと次のような図になります。

日本設計がオートデスクとの提携で実現した新しいワークフローの概念図

日本設計がオートデスクとの提携で実現した新しいワークフローの概念図

設備設計では国内のソフトとシームレスに連携できるようになったということについては、7月9日付けの当ブログ記事でも、Revitで作成した設備BIMモデルをイズミシステム設計の「STABRO負荷計算 for Revit」や、NYKシステムの「Rebro2015」に、高精度な状態のまま取り込める機能を開発したことをお伝えしたばかりです。

このほか、注目したいのは

 

アルゴリズム設計

 

を生かしたという点です。

アルゴリズム設計というと、意匠デザインの分野で複雑な曲面形状を設計するなどの用途が目立ちますが、日本設計は設備設計の自動化やライフサイクルコストの最適化設計に活用しているとのこと。

この新しい発想が、BIM界に新しい旋風を吹き込むことになれば、面白い展開になりそうですね。

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