管理人のイエイリです。
BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)や3Dデザインソフトで設計した建物や外構などを、プレゼンテーションするときには、光源を設定してレンダリングしたり、鳥を配置して羽ばたかせたりと、様々な細工が必要になります。
特に波打つ水面に反射する光や、水面化のゆらめくタイルなどをアニメーションで表現したりするのは大変な専門知識と苦労、そしてコンピューターの処理時間が必要となります。
これまで大変だったプレゼンテーション動画を、BIMモデル上に様々なパーツを配置し、カンタンな設定を行うだけで作ってくれるソフト「Lumion」が、BIMユーザーの間で注目されています。
このほど、Lumionで作成した建築作品のプレゼン作品の出来栄えを競う「Lumionコンペ2015 Japan」が開催され、43作品の応募がありました。
ナ、ナ、ナ、ナント、
CG動画だけで審査
するという、画期的なコンテストなのです。
9月4日、東京で開催されたイベント「Lumion Live 2015 東京」で受賞作品の発表と表彰式が行われました。その上位作品の出来栄えを、動画で紹介しましょう。
1位に輝いたのは、アニメーション作家のひだか しんさく氏の作品です。流れ落ちる滝に反射する光や滝の裏に映る建物の影など、難しい表現をふんだんに生かしています。
第1位●ひだか しんさく氏(アニメーション作家)
2位は日建ハウジングシステムの池田裕紀氏の作品でした。
第2位●池田 裕紀氏(日建ハウジングシステム)
3位は日建設計の佐々木大輔氏の作品でした。
第3位●佐々木 大輔氏(日建設計)
以下、4位から6位までの作品は次の通りです。
第4位●多田 朱利氏(LEI THREE)
第5位●津田 光甫氏(大成建設設計本部)
第6位 SketchUp部門●近藤・桜井チーム (鹿島建築管理本部)
第6位 Revit部門●石川 真吾氏(大成建設設計本部)
第6位 Cinema4D部門●日吉 晃子氏
第6位 3dsMax部門●渋谷 篤氏(日建ハウジングシステム)
それぞれ力作ぞろいですね。Lumionはオランダ製のソフトですが、日本の建物や庭園など“和のテイスト”も違和感なく表現できているのが素晴らしいところです。
また、今回のコンテスト開催を喜んだLumionの開発元であるオランダのACT-3D社のCEO、フェリー・マルセリス(Ferry Marcellis)さんはビデオレターを寄せ、同社独自で選んだ「Most
Creative賞」を城戸祐一氏に授与しました。
オランダ・ACT-3D社CEO、フェリー・マルセリス氏からのビデオレター
Most Creative賞●城戸 祐一氏(スターツCAM)
今回のコンテストでもう一つ、注目したいのは各賞の賞品の豪華さです。第1位から第3位までは、
ナ、ナ、ナ、ナント、
それぞれ100万円相当
のHP Z640ワークステーションとNVIDIA製グラフィックボード、そしてLumion5Proのセットが贈られました。
また、4位、5位は50万円相当、6位は25万円相当、そしてMost Creative賞には日本~オランダ往復航空券と宿泊券が贈られ、総額600万円という豪華さでした。
なお、9月17日には大阪版のイベントとして「Lumion Live 2015 大阪」が開催され、Lumion作品のプレゼンテーションやセミナーが行われます。関西方面の方や東京のイベントを見逃した方は一度、見てみてはいかがでしょうか。