誤差数ミリ!全天球カメラ「THETA-S」で高精度3D計測を実現

2016年1月18日

管理人のイエイリです。

東京・港区のU’s Factoryは、全天球カメラで建物内外を撮影し、3Dモデル化を行う「Robot Eye Walker 4D」というサービスを行ってきました。

ただ、これまでは使用するカメラが大型で、画像処理用のノートパソコンも持ち歩かなければいけないため、計測時にはかなりの重装備になりました。

●従来の「Robot Eye Walker 4D」のイメージ図

建物内部を撮影した全天球写真をトレース(資料:U's Factory)

建物内部を撮影した全天球写真をトレース(資料:U’s Factory)

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建物の3Dモデルを作成

建物の3Dモデルを作成

同社はこのほど、昨年11月にリコーが発売した超小型で高性能の全天球カメラ「RICOH THETA S」を導入し、システムの大改造を行いました。

その結果、

ナ、ナ、ナ、ナント、

 

大幅な小型・軽量化に成功

 

したのです。

Before

大型のカメラとノートパソコンを持ち歩くため重装備だった(写真:U's Factory)

大型のカメラとノートパソコンを持ち歩くため重装備だった(写真:U’s Factory)

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After

RICOH THETA Sの導入で大幅に小型・軽量化に成功(以下の写真:特記以外は家入龍太)

RICOH THETA Sの導入で大幅に小型・軽量化に成功(以下の写真:特記以外は家入龍太)

これまでのカメラは約3kgあったのに対し、「THETA S」はわずか約125gです。カメラの重さは以前に比べると“ほぼゼロ”になったと言っても過言ではありません。

しかし、性能的にはむしろアップしました。「THETA S」で撮影できる写真の解像度は従来のカメラとほぼ同じです。また、従来は動画の画像を使って計測していたのに対し、今回は静止画の画像を使います。

さらには水平3方向、垂直1方向の3本のレーザー距離計も使って画像を高精度に補正することができます。

水平3方向、垂直1方向のレーザー距離計

水平3方向、垂直1方向のレーザー距離計

壁面のレーザー光。位置を拾いやすくするため四角の付せんを張っておく

壁面のレーザー光。位置を拾いやすくするため四角の付せんを張っておく

まず、レーザー距離計を測定する室内に設置し、レーザー光を照射します。

その後、「THETA S」を小型の三脚に載せて撮影を行います。シャッターはぶれないようにスマホからリモコン操作で切る慎重さです。

写真を1枚撮影すると、三脚を0.5mほど移動させて2枚目を撮影します。これを数回、繰り返すことで室内の写真撮影は完了です。

「THETA S」のシャッターはスマホからリモコン操作で切る

「THETA S」のシャッターはスマホからリモコン操作で切る

1枚、写真を撮影すると三脚を0.5mほど移動させて2枚目を撮影する

1枚、写真を撮影すると三脚を0.5mほど移動させて2枚目を撮影する

あとは、全天球写真をパソコンに取り込み、独自開発のソフトで処理すると、画像上の「特徴点」とよばれる要所に3次元座標が自動的に埋め込まれます。その誤差は「数ミリ程度」という高精度です。

全天球写真をパソコンで処理し、特徴点に3次元座標を埋め込む作業

全天球写真をパソコンで処理し、特徴点に3次元座標を埋め込む作業

同社はこの新しいシステムで、

 

東京都内の巨大地下鉄駅

 

の内部全体を新しいシステムで約4000枚撮影し、現在、3Dモデル化中とのことです。

都内の巨大地下鉄駅を計測した全天球写真(資料:U's Factory)

都内の巨大地下鉄駅を計測した全天球写真(資料:U’s Factory)

活気あふれるU's Factoryのオフィス。手狭なので来月、移転するそうです

活気あふれるU’s Factoryのオフィス。手狭なので来月、移転するそうです

ちなみに、このシステムは「Info360」シリーズとして外販する予定で、価格は500万円台の後半になる見込みです。以前のシステムは2000万円以上でしたから、大幅なコストダウンとなりました。

同社は「THETA S」の導入に当たり、リコーや岩根研究所などと連携して開発を行っています。THETA Sの発売からまだ3カ月もたっていないというのに、スピーディーな開発には、ビックリですね。

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