管理人のイエイリです。
工事現場で働く作業員の入退場管理は、これまでいろいろな方式のシステムが開発されてきました。
顔写真付きのIDカードのバーコードやICチップの情報を読み取ったりと様々ですが、問題は他人のカードを使って入場しようとした場合、どうやってそれを見抜けるかです。
せっかく、ITシステムを使っているのに、最終的には人間が顔写真と本人を照合する作業が必要となれば、省力化効果も半減ですね。
そこで大成建設は、顔写真に頼らないで本人確認できる入退場管理システムを開発しました。
本人確認の鍵となるのは、
ナ、ナ、ナ、ナント、
本人の虹彩
なのです。
虹彩とは、目の中心にある瞳孔(どうこう)をドーナツ状に取り囲む部分です。
虹彩には、それぞれの人によって異なった模様があり、しかも生涯、あまり変わらないので指紋のように認証に使うことかできます。
スパイ映画を見ていると、秘密組織の建物の入退場管理にもこの虹彩認証方式がよく登場しますね。
今回、大成建設が導入した「虹彩方式による生体認証システム」は、現場で働く作業員などの虹彩の模様をカメラで読み取り、システムに登録しておきます。
そして入退場時に虹彩カメラで虹彩の模様を読み取り、それが登録されている虹彩データと合っているかどうかを照合することにより、本人確認を行います。
人体の特徴を使った本人認証には虹彩のほか、指紋や静脈、顔などがありますが、虹彩方式は本人確認の精度が非常に高いのが特徴です。
さらに、虹彩方式が優れているのは、
メガネやゴーグル
さらにはコンタクトレンズを付けたままでも認証できるという点です。
そして虹彩認証はカメラを通して“非接触”で行えるため、読み取り装置をクリーンに保てるというメリットもあります。
大成建設は2015年10月から、現在施工中の除染工事でこのシステムの試験運用を行い、有効性を確認しました。今後は中間貯蔵施設の関連工事やトンネル工事などにも適用していく予定です。
虹彩認証で工事現場に入場するシーンを想像すると、何かかっこよさそうですね。