鉄筋を生コンではさむ新方式!中国企業が3Dプリンターで住宅を建設
2016年6月21日

管理人のイエイリです。

このところ、世界各地から3Dプリンターによる建物建設のニュースが続々と飛び込んでいます。

中国・北京のファーシャン・テンダ(HuaShang Tengda)はこのほど、2階建て、床面積400m2の住宅を3Dプリンターで建設したことを発表しました(プレスリリース)。

3Dプリンターで建設された2階建て住宅(以下の写真:HuaShang Tengda)

3Dプリンターで建設された2階建て住宅(以下の写真:HuaShang Tengda)

生コンクリートを1層ずつ積み重ねて造る方法は、他の3Dプリンターと同じですが、壁の中には

ナ、ナ、ナ、ナント、

 

鉄筋がしっかり入っている

 

のです。

3Dプリンターで造形された壁。中にはしっかりと鉄筋が入っている

3Dプリンターで造形された壁。中にはしっかりと鉄筋が入っている

完成した建物の外観

完成した建物の外観

使用された3Dプリンター

使用された3Dプリンター

その方法ですが、まず基礎のコンクリートスラブを床いっぱいに打設し、柱や壁に沿って鉄筋を立ち上げます。

そして、門形クレーンのような3Dプリンター本体に支えられた造形用のノズルが2本1組で鉄筋を両側からはさむように、生コンクリートを噴出します。

まず、基礎スラブを打ち、鉄筋を立ち上げておく

まず、基礎スラブを打ち、鉄筋を立ち上げておく

鉄筋の両側をはさむように生コンを噴出するノズル

鉄筋の両側をはさむように生コンを噴出するノズル

こうして

 

鉄筋を生コンではさむ

 

ようにして、建物を造形していくのです。

1階部分が出来上がったら、2階の床を打設して鉄筋を立ち上げ、また同じように3Dプリンターで2階の壁を造っていきます。

開口部付近の施工状況。ノズルを上方に移動させながら造形していた

開口部付近の施工状況。ノズルを上方に移動させながら造形していた

その様子は、HuaShang Tengdaのウェブサイトにあるプロモーションビデオに詳しく紹介されていますが、回線が非常に遅いのでなかなか見るのは大変かもしれません。(筆者注:Internet ExplorerよりMicrosoft Edgeの方がスムーズに見られました)

3DPRINT.COMの記事によると、材料は「クラス C30」という、安価で強度や耐久性に優れている普通のコンクリートを使っており、この建物は45日間で完成したそうです。

鉄筋入りの建物が3Dプリンターでできるようになったことで、地震国、日本でも3Dプリンターを建機として活用できる可能性が広がってきましたね。

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