地上、クルマ、ヘリからの点群を合体!東京スカイツリー周辺を3D化
2016年6月22日

管理人のイエイリです。

既存の都市や大規模なコンビナートなどを3Dモデル化する際、建物や設備、地形などを丸ごと、3次元座標の集合体である「点群」として測れる3Dレーザースキャナーは便利です。

3Dレーザースキャナーによる計測方法には、いろいろなものがあります。三脚に取り付けて地上から測る「地上型レーザー」、クルマに搭載して走行しながら測る「MMS(モービルマッピングシステム)」、ヘリコプターなどに搭載して測る「航空レーザー」などです。

3Dレーザースキャナーによる計測作業(以下の写真・資料:特記以外はベステラ)

3Dレーザースキャナーによる計測作業(以下の写真・資料:特記以外はベステラ)

ところが実際に測ってみると、問題点となるのが死角です。歩道や車道から測るとビルの上が測れない、空からだと樹木や建物に隠れた部分が測れない、というように、都市などの全体を3D計測するのは用意ではありません。

そこで、3Dレーザースキャナーによる計測事業を展開するベステラ(本社:東京都墨田区)と朝日航洋(本社:東京都江東区)は共同で、東京スカイツリー周辺約74万m2を

ナ、ナ、ナ、ナント、

 

地上型、MMS、航空

 

の各レーザーで計測した結果を合体し、1つの点群データを作ってしまったのです。

地上型レーザーで計測した点群

地上型レーザーで計測した点群

さらにMMSで計測した点群を合体

さらにMMSで計測した点群を合体

そのうえに、航空レーザーで計測した点群を合体

そのうえに、航空レーザーで計測した点群を合体

その結果、地上の歩道や信号機から、東京スカイツリー上部のアンテナまでを精密に点群データ化することができました。

それぞれの方法で計測した範囲を見ると、地上型レーザーは1回の計測で限られた部分した測れませんが、MMSは道路に面した部分を広範囲で測れることがわかります。

しかし、道路から離れた部分や高い部分は死角となるので、航空レーザーによる計測がカバーしています。

地上レーザー、MMS、航空レーザーによる計測範囲の違い

地上レーザー、MMS、航空レーザーによる計測範囲の違い

今回の点群計測は、地上レーザーなどミクロに強いベステラが、MMSや航空レーザーなどにマクロに強い朝日航洋とコラボして行っている

 

「パーフェクト3D」

 

サービスの一環として行われました。

パーフェクト3Dのイメージ図

パーフェクト3Dのイメージ図

パーフェクト3Dのイメージ図をよく見ると、ドローンや船、潜水艇、さらにはハンディースキャナーまでの点群計測ソリューションがラインアップされていることがわかります。

超ミクロな点群計測を行うハンディースキャナーを手にするベステラ 3D事業部の多田まこと事業部長(写真:家入龍太)

超ミクロな点群計測を行うハンディースキャナーを手にするベステラ 3D事業部の多田まこと事業部長(写真:家入龍太)

今後、製鉄所や原子力発電所などの大規模プラントによる作業シミュレーションをバーチャルリアリティーで行ったり、都市インフラの維持管理を行ったりするときなどに、最適な計測手段を組み合わせた点群計測が行われていきそうですね。

YouTubeに公開されたプロモーションビデオ

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