管理人のイエイリです。
国土交通省が推進する「i-Construction」は、土木構造物の建設にかかわるライフサイクルに3Dモデルを活用し、生産性や品質、安全性などを向上させます。
その過程には、ドローン(無人機)や3Dレーザースキャナーを使った測量や、情報化施工、3次元CADによる3Dモデル作成など、様々なICT(情報通信技術)機器を活用する必要があります。
そこでトプコンは、建設とICTの両方の技術やスキルを持ち、i-Constructionの実務に対応できる人材を育てるため、兵庫県神戸市に「神戸トレーニングセンタ」という研修施設を開設し、6月7日に開所式を開催しました。
約3000m2の敷地には40人が講義を受けられる屋内研修棟のほか、
ナ、ナ、ナ、ナント、
現場を想定したフィールド
も設けられ、3Dマシンコントロール機能を搭載したICTブルドーザーなどのICT建機を使って、実際に施工の訓練を行うことができるのです。
天気はあいにく雨でしたが、敷地内に設けられた仮設テントには約200人の参加者がつめかけました。
あいさつに立ったトプコン代表取締役社長の平野聡氏は、「トプコンの情報化の歴史は、22年前の1994年に米国のAGTEK社を買収したときにさかのぼる」と、同社が情報化施工にかける意気込みを熱く語りました。
テープカットの後、神戸トレーニングセンタの敷地では、ICT建機や各種測量機器などを使って情報化施工をデモンストレーションする「i-Constructionショー」が行われました。
仮設テントの左側の“壁面”が全開になったかと思えば、外には神戸トレーニングセンタのスタッフが待機し、ICTブルドーザーによる敷きならしやICTロードローラーによる締め固め、ICTバックホーによる掘削、そしてGNSS測量機を使った出来形検査などを手際よくデモンストレーションしました。
そして、圧巻はドローンの飛行デモでした。雨が降っているため、飛行の取りやめも検討したとのことですが、
ナ、ナ、ナ、ナント、
雨中の飛行デモを堂々敢行
したのです。
ドローンは雨にもかかわらず、安定した飛行を続け、敷地の上空を飛び回りました。悪天候にもかかわらず、来場者に楽しんでもらおうというスタッフの心意気を感じました。
トプコンが情報化施工の実習施設を設けるのは、2014年9月の「白河トレーニングセンタ」に続き国内で2カ所目です。そして今年秋には九州にも同様の施設を開設する予定です。
これらの施設で育ったi-Constructionの専門家が、国内外の各地で活躍し、現場革命を実現していってほしいですね。
そして、90年代前半に製造業に追い抜かれた建設業の労働生産性を右肩上がりで上昇させ、再び製造業を追い抜く日が来るのを楽しみにしています。