確認済証も交付!日本初のBIMによる建築確認申請が実施されていた
2016年9月2日

管理人のイエイリです。

欧米やシンガポールなどでは、建築確認申請にBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)のモデルデータ添付が義務づけられています。

一方、日本ではBIMの義務づけまでは行っていませんが、先月、あっという出来事があったことが明らかになりました。

確認検査申請の審査機関である住宅性能評価センターが、フリーダムアーキテクツデザインから提出された建築確認申請用のBIMデータを元に審査を行い、8月に

ナ、ナ、ナ、ナント、

 

日本初の確認済証

 

が交付したというものです。

フリーダムアーキテクツデザインは、確認申請用に作られたテンプレート(ひな形)でBIMモデルを作成し、審査に必要な複数の図面を自動生成しました。

各図面は1つのBIMモデルから作成されているため、整合性が保たれるほか、建物の高さや面積などの情報の記載もれなどの心配がありません。

また、確認申請用のテンプレートを使うことで、建築確認申請のためだけに2次元図面を別途、作成するという手間からも解放されます。

建築確認申請用テンプレート上に作られたBIMモデル。建物のデータは今回の申請に使われたものとは異なります(資料:フリーダムアーキテクツデザイン)

建築確認申請用テンプレート上に作られたBIMモデル。建物のデータは今回の申請に使われたものとは異なります(資料:フリーダムアーキテクツデザイン)

テンプレートで作られた建築確認申請用の2次元図面。建物は今回の申請に使われたものとは異なります(資料:フリーダムアーキテクツデザイン)

テンプレートで作られた建築確認申請用の2次元図面。建物は今回の申請に使われたものとは異なります(資料:フリーダムアーキテクツデザイン)

この“BIMによる建築確認申請プロジェクト”は、両社のほか、大塚商会とオートデスクがコラボレーションして

今年4月から着々と準備

 

されていたのです。

各社の役割ですが、フリーダムアーキテクツデザインは、確認審査の検査項目を元に必要な記載事項をまとめてBIM確認申請のルールを作成しました。

住宅性能評価センターは、確認検査機関の立場からBIMによる確認申請手続きのプロセスとテンプレートの仕様を検討しました。

そして、大塚商会は両社の要望を元に、BIM確認申請用のテンプレートを作成し、オートデスクは確認申請をソフトウエア上で効率的に行うための検討や助言を行いました。

BIMデータを活用した建築確認申請の流れ(資料:フリーダムアーキテクツデザイン、住宅性能評価センター、大塚商会、オートデスク)

BIMデータを活用した建築確認申請の流れ(資料:フリーダムアーキテクツデザイン、住宅性能評価センター、大塚商会、オートデスク)

いよいよ、日本でもBIMモデルを使った建築確認申請がスタートしましたね。この一歩は今後、日本のBIM史に刻まれることになるでしょう。

この建築確認申請についての報告は、9月8日に東京で開催される「Autodesk University Japan 2016」で紹介される予定です。ご興味のある方はどうぞ!

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