管理人のイエイリです。
3Dプリンターが巨大化し、建設機械になりつつあります。
スペイン・マドリード近郊のアルコベンダス市(Alcobendas)でこのほど、驚くべき構造物が完成し、お披露目されました。
その構造物というのは、
ナ、ナ、ナ、ナント、
3Dプリンターで製作
された人道橋なのです。
長さ12m×幅1.75mのこの橋では、2016年12月14日、カスティラ・ラ・マンチャ公園(Castilla La Mancha Park)で、同市の職員ら関係者によって開通式が行われました。
この橋の製作に使われた3Dプリンターは、イタリアのエンリコ・ディニ氏(Enrico Dini)らが開発した「D-SHAPE」というものです。
D-SHAPEの造形原理は石こうの粉末を使って模型を作るタイプの3Dプリンターとほぼ同じです。
厚さ5mmくらいに砂状の材料を敷きならし、橋の部材の断面に沿って固化剤をまいて固める、という作業を地道に繰り返して造形します。
今回の橋は、施工を担当したアシオナ社(Acciona)が購入したD-SHAPEを使って、マドリード市内で造形されました。
高欄はさすが3Dプリンターで造っただけあって、植物のような複雑な曲面でデザインされています。
そして、驚くべきことに
橋桁も3Dプリンターで造形
したそうです。
橋桁内部の上下2段に鉄筋の主筋を入れて、添加剤と繊維が入ったポルトランドセメントで造形する方法をとったそうです。
人道橋とはいえ、構造部分まで3Dプリンターで造れるようになったとは、驚きの進歩ですね。
エンリコ・ディニ氏は「D-SHAPEは2.4m角から24m角まで様々な大きさのものを提供できる。価格は24万ユーロ(約2900万円)から240万ユーロ(約2億9000万円)だ」と語っています。
いよいよ、巨大3Dプリンターがプレハブ工場の製造装置としても使われるようになってきたようですね。