学部長は坂村健氏!東洋大学に都市とIoTの一大教育拠点が誕生
2016年12月9日

管理人のイエイリです。

様々な家電や設備などの組み込みシステムとして使われている「TRON」をテーマにしたイベント、「2016 TRONSHOW」が12月14日~16日、東京ミッドタウンで開催されます。

1986年以来、33回目の開催となる今年のテーマは「IoT動く」です。IoTとは様々な機器などをインターネットに接続し、データを収集したり制御したりする「モノのインターネット」(Internet
of Things)のことですが、もはや研究レベルではなく実用になっていきているのです。

昨日(12月8日)、東京大学で2016 TRONSHOWの記者発表が行われ、TRONの生みの親である東京大学教授の坂村健氏が今年の見所をじっくりと紹介しました。

12月8日、「2016 TRONSHOW」の記者発表会で説明する東京大学教授、坂村健氏(写真:家入龍太)

12月8日、「2016 TRONSHOW」の記者発表会で説明する東京大学教授、坂村健氏(写真:家入龍太)

「TRONSHOW」のイメージ(写真:坂村健氏)

「TRONSHOW」のイメージ(写真:坂村健氏)

そして今、IoTはものづくりやデザイン、ビジネス、そしてまちづくりとも密接な関係を持つようになってきました。

そこで東洋大学は、IoTを軸に「文」、「芸」、「理」の学問領域を融合した情報連携学部と大学院を2017年4月、東京・赤羽台にオープンすることになりました。

学部長には、

ナ、ナ、ナ、ナント、

 

坂村健氏が就任

 

することになっているのです。なお、坂村氏は今年度で東大を定年退官します。

2017年4月にオープンする東洋大学情報連携学部・大学院の完成予想図(以下の資料:坂村健氏)

2017年4月にオープンする東洋大学情報連携学部・大学院の完成予想図(以下の資料:坂村健氏)

着々と進むキャンパスの工事。設計は隈研吾氏が担当

着々と進むキャンパスの工事。設計は隈研吾氏が担当

キャンパスは東京都北区にあるJR赤羽駅から徒歩12分の赤羽台団地の隣にあります。建屋の設計は、あの隈研吾氏が担当しました。

情報連携学部には「情報連携エンジニアリング・コース」、「情報連携デザイン・コース」、「情報連携ビジネス・コース」、そして「情報連携シビルシステム・コース」が設けられます。

「情報連携シビルシステム・コース」は建物や道路、上下水道、電力供給などのインフラと、人の暮らしへの情報技術を応用する基本的な考え方を身につけることができます。

これまで個別の目的に応じて設計や管理が行われてきた建物や施設に、IoT的な考え方がプラスされると、複雑で高度なまちの活動のQ(品質)、C(コスト)、D(スピード)、S(安全)、E(環境)のすべての面で効果が期待できそうですね。

1学年の定員は400人。海外からも注目を集めるこの学部の学生は1割が外国人となる見込みです。既にインターネットのテレビ会議による面接が始まっています。

坂村健氏の現在のオフィスである東京大学ダイワユビキタス学術研究館では、様々な空調設備や照明設備、エレベーターなどがネットワークで連携されていますが、東洋大学ではさらに規模の大きなIoT設備が導入されています。

例えば、位置認識用の電波マーカーが1405台、温湿度・気圧・照度・人感センサーが465台、カメラが233台といった具合です。

情報連携学部の設備は、IoT化され実習でも使われる予定だ

情報連携学部の設備は、IoT化され実習でも使われる予定だ

建物内の廊下は

 

ロボットもスムーズに走行

 

できるように、広く設計されています。

情報連携学部の建屋内の廊下。 ロボットが走行しやすいように広く作られている

情報連携学部の建屋内の廊下。 ロボットが走行しやすいように広く作られている

大学院も併設されるので、IoTについて学んだり、研究したい社会人にとっても、知識やスキルを身につける貴重な場所になりそうですね。

東洋大学のウェブサイトには、すでに坂村健氏による「情報とまちづくり」という体験講座や課題がアップされています。オープンデータを使った「ガバメント2.0」やロンドンオリンピックでの成功事例などが興味深くまとめられていますよ。

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