管理人のイエイリです。
ドローン(無人機)を長距離飛行させて物流や災害対応に活用することが期待されていますが、課題はどのような飛行ルートを設定できるかです。
そこで東京電力とゼンリンは、ドローンを安全に飛行させるインフラとして「ドローンハイウェイ構想」を実現するため、このほど業務提携を行いました。
両社が安全な飛行ルートとして着目したのは、
ナ、ナ、ナ、ナント、
送電鉄塔や送電線
なのです。
送電鉄塔や架空送電線は、ドローンの飛行の障害物と考えられがちですが、送電鉄塔より高いところにはほとんど障害物になるものはありません。「ドローンハイウェイ」のルートとしてはかえって安全な空域とも言えます。
一方、ゼンリンは空域情報を3次元化した「空の3次元地図」の開発を進めています。これに東電が持つ約5万基の送電鉄塔や、全長1万5000kmもの送電線といったインフラ設備の情報を加えて、3次元データベースを整備・提供しようというのです。
そして、ドローンの長距離飛行で心配なのは、電源が途中で切れて飛行不能になることです。
これについても、ちゃんと考えられていてドローンハイウェイの要所要所には
ドローンポートを設置
し、飛行途中で着陸して充電しながら飛行を続けられるようにします。
このほか、送電線を道しるべとして自律飛行の誘導に使ったり、気象情報を提供したりと、ドローンの安全・安心な飛行に必要なサービスを広く提供することを検討しているそうです。
両社は2017年に3次元インフラ情報の整備を開始し、2018年には誘導プラットフォームの研究開発、そして2019ねんにはドローンポートを開発し、ドローンハイウェイの実現を目指します。
送電施設はドローンの飛行にとって、障害と思われがちですが、それを安全な飛行ルートに変えるという逆転の発想には驚かされました。
東京電力のウェブサイトに、ドローンハイウェイのイメージビデオが公開されていますので、ご興味のある方はどうぞ。